将来のエース佐々木朗ら“大補強” ロッテが描く野望「絶えずV争いできるチームに」
オフには積極的な補強で「あとちょっとだけを勝ち切る準備が整った」
2019年は種市、岩下、二木ら若手投手陣が奮闘したものの、4位で惜しくもCS進出を逃したロッテ。昨秋のドラフトでは163キロ右腕・佐々木朗希を獲得。今オフには、国内FAで楽天から美馬、ソフトバンクから福田、新外国人として元広島のジャクソン、楽天からハーマンを獲得するなど、積極的な補強でオフを賑わせている。
河合克美オーナー代行兼球団社長は6日の仕事始めにあたり、社員の前で「チームは本気で優勝を狙いにいきます。準備はできてきたと思っています」と挨拶した。2020年のスローガンも「突ッパ」に決定し、金田政権だった1974年以来となる勝率1位でのリーグ優勝を目標に掲げる。
昨季はシーズン終盤まで楽天とCS進出を争ったが、最後は2ゲーム差で届かなかった。河合オーナー代行兼球団社長は「プロ野球はシーズンを通して5割5分から6割くらいのところで優勝が決まる。1勝1敗がずっと続いていって、どこかで数試合駆け抜けるかどうか。今まではそこが選手層の薄さとかで、最後の2、3戦が勝ち抜けなかった」と振り返る。
オフには逆襲に向けて、「上手く進んでいます」と満足の補強。「今回はデータ上はなんとか選手層も厚くできた。他に比べたらまだまだですけど、そこが上手く回れば6割に近いところに居続けることができる。あとちょっとだけを勝ち切る準備が整った」と優勝を狙うのに万全ではないが、“最低限”の戦力が揃ったと説明した。
優勝を狙うには、森、中村、山川ら強力打線を擁してパ・リーグを連覇した西武、12球団屈指の戦力層で日本一となったソフトバンクら強敵が立ちはだかる。しかし、井口政権3年目を迎えて「選手たちも絶対に井口監督を胴上げしようと、数字を超えた意識がある」という。河合オーナー代行兼球団社長は、選手たちが一致団結することで戦力差を跳ね返すことに期待した。
3年連続Bクラスからいきなりの優勝は、ハードルが高いのはもちろんわかっている。それでも高い目標を掲げるのは「3、4年後には絶えず優勝争いをできるチームになる」ため。数年後に常勝軍団になるための足掛かりとなる1年にしたい。
(工藤慶大 / Keita Kudo)