火山噴火で一度は開催中止も…巨人がマニラで“サプライズ”学校訪問実現
9日から行っていたフィリピンでの野球振興、子供たちの忘れられない思い出に
マニラの日本人学校の子供たちは、巨人の元選手たちの来訪を楽しみにしていた。しかし、12日にマニラ近郊のタール火山が噴火。翌13日に学校訪問や野球教室を行う予定だったが、学校は休校となり、中止となってしまった。
落胆する子供たち。学校は13日、14日と噴煙の除去、生徒の登下校の安全を確認するなど2日間休校していた。そして15日、巨人スタッフらの帰国日を迎えた。学校は15日に再開。この日も午前のみの短縮授業だった。
しかし、球団OBの北篤氏と木村正太氏らは、予定を変更し、帰国前に同校に向かった。今回は授業の都合がついた小学5,6年生の約120人が対象となったが、一時は中止と知らされていた子供たちは大喜び。夢の授業が始まった。
まずは木村氏は「夢」を持つことの大事さを語った。「小さい頃は消防士になりたかった。燃え盛る炎に立ち向かい消火活動をする消防士の姿がテレビ越しで見ただけだったけど、とてもかっこよかったから。何かに憧れを持つというのは、すごいエネルギーを与えてくれるし、エネルギーが湧く。みんなも何か『憧れ、夢』を抱いてほしい」と熱弁した。
生徒も「僕はプロ野球選手」「私は災害支援活動が出来る仕事」と次々に描く将来を語った。その後は、ジャイアンツアカデミーでも使用するティーボールを使用し、投球と打撃を生徒に披露。木村氏が投げるホップするボールを間近で見た生徒は歓声を挙げ、力強いスイングで打球を披露した北氏には大きな拍手が送られた。
本来ならば、マニラ日本人学校で小学校3年生まで過ごした巨人軍広報部の矢貫俊之氏が13日に“母校”に戻り、夢授業を行う予定だったが、業務の関係で1日早く帰国。矢貫氏も子供たちとの対面を楽しみにしていたが、叶わずに終わり、とても残念がった。ただ、サイン入りユニホームを在校生に贈呈。気持ちはしっかりと子供たちに届けた。
フィリピンでの野球振興活動はこの日で終了し、メンバーは日本に帰国した。東南アジアでの野球を広めていこうとする元巨人左腕の柴田章吾氏らの協力し合って行った野球教室なども盛況に終わり、たくさんの子供たちに忘れらない思い出をプレゼントした。
(Full-Count編集部)