前田健太、“サイン盗み”新監督の解任に「かわいそう」 ア軍のゴミ箱伝達は「気づかない」
前田は“サイン盗み”アストロズとWSで対決「サインが分かっていて打ったのかは本人しか分からない」
ドジャースの前田健太投手は17日、都内のトレーニング施設「IWAアカデミー」で自主トレを公開。17年ワールドシリーズで対戦したアストロズのサイン盗み疑惑が“黒認定”されたことについて、「今後シーズンに入っていく中で(サイン盗みが)なくなるのは嬉しいです。サインがバレたら、打たれる確率は上がるし、点を取られる確率は格段に上がるので」と球界の浄化を期待した。
前田は17年ポストシーズンで9試合救援し、2勝0敗2ホールド、防御率0.84。10回2/3を投げて5安打、10三振を奪うなど圧巻の投球を見せたが、敵地で行われたアストロズとのワールドシリーズ第5戦の5回にアルトゥーベに同点3ランを被弾。これが同年のポストシーズン唯一の失点だった。「その時に言ったらただの言い訳になる。打者が(狙い球として)張っていた可能性がある。投手としてはサインを盗まれない努力はしますけど、サインはこまめに変えたりとかクセを盗まれない努力はしますけど。今更出てきたからと言って、僕たちが変わるわけではない。サインが分かっていて打ったのかは本人にしか分からない」と言葉を選ぶように話した。
これまでにアストロズはMLB機構から処分を受け、ジェフ・ルーノーGM、AJ・ヒンチ監督が解任。当時のベンチコーチだったレッドソックスのアレックス・コーラ監督、当時の所属選手だったメッツのカルロス・ベルトラン新監督が解任された。MLBの浄化へ「凄いいいことだと思います。かわいそうな監督もいますけど。メッツの監督として、これからという時に。かわいそうかなと思いますけど、そうすることで(サイン盗みを)なくしていこうという方向に向かうと思うので」と言葉を選ぶように話した。
アストロズは映像で相手捕手のサインを盗み、それをベンチ内のゴミ箱で打者へ指示を出していた。「ラテン系の選手はやる。サインを出すためでなく、盛り上げるために。口笛を吹いたりするから日頃は気づかないんじゃないですかね。日本で口笛を吹いたら怪しいと見られるけど。どのチームもやっているので、それがサインとは思わなかったですね」と気づかなかったという。「モニターの数とか半端ない。MLB全体として球場に付けているので。それを悪用するチームも出てきたのかもしれないですけどね」と話した。
この日の自主トレでは脳神経、身体系機能を改善、補助、拡張、再生する世界初の装着型サイボーグ「HAL」を身につけ、下半身トレーニングした。最新のトレーニング機器を使い、「オフにしか出来ないことがある。完璧に近い状態です。いつも通り焦らず、じっくりと仕上げたい」と前を向いた。先発ローテーションの一角としてフル回転するつもりだ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)