通算2728勝の名将が過去の“サイン盗み疑惑”に反論 「好きに言えば」
3人の監督がサイン盗み疑惑で解雇、ラルーサ氏はエンゼルスのアドバイザーを務めるが…
MLB業界で一大騒動となっているサイン盗みの問題だが、30年以上も過去に遡った疑惑が生まれた。それは1986年途中までホワイトソックスで監督を務め、のちにMLB歴代3位、2728勝を挙げた名将トニー・ラルーサ氏(現在エンゼルス・シニアアドバイザー)がサイン盗みシステムを設置したというものだった。この告発にラルーサ氏本人が反論している。
この疑惑は1993年にサイ・ヤング賞を受賞するなどMLB通算127勝をマークしたジャック・マクダウエル氏が名指しで告発したことに端を発する。マクダウエル氏はラルーサ氏が監督を解雇された翌1987年に入団したが、その“サイン盗みシステム”が残っていたというのだ。
この告発にラルーサ氏は即座に反応。北カリフォルニアの新聞「マーキュリーニュース」によると、ラルーサ氏は「私の質問はこうだ:彼は我々のチームにいたことがあるのか?」、「彼が我々のチームに在籍したことは1度もない」と反論したという。
「彼は(勝手に)好きに言えばいい。彼は、我々が試合でどのようにプレーしたか知らないのだから。彼は我々のチームメンバーと話してみるといい。それが彼がするべきことだ」
サイン盗みは翌日の先発投手が担当となり、当時の本拠地であったシカゴのコミスキー・パークのセンターにある看板に仕込まれたライトを光らせることで伝えたのだとマクダウエル氏は主張している。その“システム”に関する説明はかなり具体的だが、ラルーサ氏のいう通り、指揮下のチームを知らないマクダウエル氏が名指しするのは説得力に欠けるかもしれない。
しかし一連のサイン盗み騒動でアストロズ、レッドソックス、メッツの監督が解任されており、ラルーサ氏の疑惑もこの反論だけでは済まないかもしれない。現在ラルーサ氏は大谷翔平投手が所属するエンゼルスのシニアアドバイザーを務めているが、悪影響がこれ以上広まらないことを願うばかりだ。
(Full-Count編集部)