群を抜く鷹・周東、続くオリ佐野&西武金子 パの盗塁企画率に優れた選手は?
盗塁成功数の上位とは顔ぶれが異なる盗塁企画率のランキング
野球ファンが「盗塁」を話題にするときに持ち出すのは、「盗塁数」や「盗塁成功率」といった数字だろう。「年間50盗塁」や「盗塁成功率9割超え」という言葉を耳にすれば、誰しもが盗塁のうまい、俊足の選手をイメージするのではなかろうか。
当然のことながら盗塁は走れば全て成功するという訳ではない。今季、パ・リーグの盗塁王に輝いた西武の金子侑司外野手も、41盗塁を決めた一方で10盗塁死を記録している。ここで注目したいのは、盗塁と盗塁死を加えた「盗塁企画数」だ。成功はもちろんのこと、失敗も含め、塁上からバッテリーにプレッシャーをかける機会が多いことは、それだけでチームへの大きな貢献となることだろう。
そこで今回は、この盗塁企画数に注目して、各選手が「どれほど積極的に盗塁したか」について検証してみたい。これを考えるに当たり、「盗塁数+盗塁死数」によって算出する「盗塁企画数」をもとに、下記の式を用いて「盗塁企画率」を算出。
盗塁企画数 /(安打数+四球数+死球数+代走起用数-本塁打数)
もちろん、走者の状況や場面ごとに、盗塁できるシチュエーションかは異なってくるが、今回は上記の式で大まかなイメージとしてつかんでもらいたい。まずは、今季の盗塁数上位10傑を紹介する。
○盗塁数ランキング
1位:金子侑司(西武)41盗塁
2位:源田壮亮(西武)30盗塁
2位:福田周平(オリックス)30盗塁
4位:荻野貴司(ロッテ)28盗塁
5位:周東佑京(ソフトバンク)25盗塁
6位:外崎修汰(西武)22盗塁
7位:西川遥輝(日本ハム)19盗塁
8位:木村文紀(西武)16盗塁
9位:辰己涼介(楽天)13盗塁
9位:岡大海(ロッテ)13盗塁
自身2度目の盗塁王に輝いた金子が41盗塁でトップ。2位には、同じく西武に所属する源田と、1年目の16盗塁から大きく数を増やしたオリックスの福田が入った。4位以降にも、10年目にして初の規定打席に到達したロッテの荻野や、侍ジャパンでも代走から快足ぶりをたびたび見せつけた周東など、俊足自慢の選手が並んでいる。