田中将大「勝負したい、ちゃんと」 “サイン盗み問題”に対して明かした思い
癖を盗まれることについては「癖を出してるほうが問題ですから」
田中は2017年、2019年のリーグ優勝決定シリーズでアストロズ戦に計4度登板。2017年は敵地での第1戦で6回4安打2失点で黒星を喫したものの、本拠地での第5戦は7回3安打無失点で勝利投手に。しかし、その後ヤンキースは敵地で連敗して敗退。両チームが本拠地で全勝し、ヤンキースの3勝4敗という結果だった。そして、昨年は敵地での第1戦で6回1安打無失点と好投した田中だったが、ヤンキースタジアムでの第4戦は5回4失点(自責3)で敗戦投手に。ヤンキースは結局、2勝4敗で敗退している。
「特定のチームとやるときはなんかおかしいなと思うことはやっぱりあるし、事前にチームも気づいているようなこともあったから。去年のヒューストンでのアストロズ戦はランナー無しでもサインを複雑にしてやっていたし、サインも頻繁に変えていたし。そういう噂はありましたよ。その当時は本当かどうか分からなかったけど、実際にこういう問題が出てるわけですから。やっておいてよかったなと思いました」
投手が癖を盗まれることについては、田中は「それは癖を出してるほうが問題ですから」と言い切る。ただ、電子機器を使ったサイン盗みとなると全く別の話になってくる。「いろんな頭のいい人たちもチームに入ってきて、そうじゃないところからもアイデアが産まれてるかもしれないですけど……。どんどん数字の世界になってきてるし……」と複雑な心境を吐露。米球界が“取り締まり”を始めている現状を受けて「そりゃなくなってほしいですよ。やる前からそんな勝負になってないじゃないですか。フェアじゃないし。勝負したいですよね、ちゃんと」と訴えた。
今季、田中がマウンド上で「違和感」を覚えることはなくなるのか。メジャーリーグがどこまで“浄化”を進められるのかが問われている。
(Full-Count編集部)