32年ぶり選抜逃した西武台、指揮官が掲げる夏への課題 「自分で考え、判断し、動かないと」

4番の松木光は悔しさをバネに雪辱を誓う「優勝するんだという強い意識を持ちたい」

 このチーム、打線は活発だ。昨秋は南部地区大会2試合、県大会6試合、関東大会2試合の計10試合で66得点を記録。県大会1回戦では2番手で登板した埼玉を代表する好右腕・豆田泰志を擁する浦和実から5点を奪った。浦和実は昨夏の埼玉大会はAシードで、4回戦では浦和学院に2-0で快勝した強豪だ。さらに準々決勝では、昨夏ベスト8の主力が多数残った昌平も3-0で倒している。

 攻め倒す――。これこそ新チームの真骨頂であり、特長でもある。

 青藍泰斗(栃木)との秋季関東大会1回戦で、5打数3安打2打点と活躍した4番の松木光は「打撃では埼玉でも打ち勝てるようになったが、夏にかけて相手投手も力を付けてきます。それでも打ち勝てるようにしたい」と今後の目標を掲げる。ライバルは? と水を向けられると少し照れながら、「力ははるかに上だけど花咲徳栄の井上君です」ときっぱり。

 主将の井上朋也は1年生からレギュラーでパンチ力抜群のスラッガー。高校通算47本塁打を記録する今秋のプロ野球ドラフト候補だ。「ああいう強豪の4番にだって勝ちたい。西武台の夏の最高成績はベスト8ですが、全員がこれを超えて優勝するんだという強い意識を持ちたい」と語る様子からも、選抜大会出場を逃した悔しさとこれをバネに雪辱を期する意気込みが伝わってきた。

野球部のスローガンは「自主、自立、自治」、指揮官は「サインばかりに頼っていては駄目」

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