相手が恐れるパ・リーグ“敬遠王”は誰? 過去10年で見る強打者は

リーグトップの選手が受けた敬遠の数は、直近3年間で徐々に増加している

 過去10年間のパ・リーグにおける、リーグ最多の故意四球を記録した選手たちは以下の通り。(所属は当時)

2010年 5個
長谷川勇也外野手(ソフトバンク)
年間成績 134試合 3本塁打 32打点 打率.255 出塁率.346 OPS.660

中村剛也内野手(西武)
年間成績 85試合 25本塁打 57打点 打率.234 出塁率.333 OPS.872

2011年 4個
井口資仁内野手(ロッテ)
年間成績 140試合 9本塁打 73打点 打率.265 出塁率.362 OPS.737?

ホセ・フェルナンデス内野手(西武)
年間成績 142試合 17本塁打 81打点 打率.259 出塁率.308 OPS.703

2012年 6個
内川聖一内野手(ソフトバンク)
年間成績 138試合 7本塁打 53打点 打率.300 出塁率.342 OPS.734

2013年 4個
中田翔内野手(日本ハム)
年間成績 108試合 28本塁打 73打点 打率.305 出塁率.342 OPS.931

李大浩内野手(オリックス)
年間成績 141試合 24本塁打 91打点 打率.303 出塁率.384 OPS.877

2014年 7個
糸井嘉男外野手(オリックス)
年間成績 140試合 19本塁打 81打点 打率.331 出塁率.424 OPS.948

2015年:4個
柳田悠岐外野手(ソフトバンク)
年間成績 138試合 34本塁打 99打点 打率.363 出塁率.469 OPS1.100

中村剛也内野手(西武)
年間成績 139試合 37本塁打 124打点 打率.278 出塁率.367 OPS.926

中田翔内野手(日本ハム)
年間成績 143試合 30本塁打 102打点 打率.263 出塁率.339 OPS.818?

嶋基宏捕手(楽天)
年間成績 117試合 4本塁打 18打点 打率.219 出塁率.338 OPS.625

2016年 6個
角中勝也外野手(ロッテ)
年間成績 143試合 8本塁打 69打点 打率.339 出塁率.417 OPS.878

2017年 8個
柳田悠岐外野手(ソフトバンク)
年間成績 130試合 31本塁打 99打点 打率.310 出塁率.426 OPS1.015

2018年 10個
吉田正尚外野手(オリックス)
年間成績 143試合 26本塁打 86打点 打率.321 出塁率.403 OPS.956

2019年 12個
吉田正尚外野手(オリックス)
年間成績 143試合 29本塁打 85打点 打率.322 出塁率.413 OPS.956

 このランキングで複数回リーグトップに立ったのは、中村、中田、柳田、吉田正の4人。2016年まではリーグ最多であっても4個から7個にとどまっていたが、2017年は8個、2018年は10個、2019年は12個と、1人の選手が受ける敬遠の数は近年になって徐々に増加している。2018年から、投手がボールを投げることなく自動的に四球を与えられる申告敬遠が導入されたことも、故意四球のハードルが下がった要因の一つだろうか。

 直近の2年間でリーグトップの故意四球を記録した吉田正に対する敬遠が増えた理由は、主に2つ考えられる。まず、オリックスのチーム総得点は2018年が538(リーグ4位)、2019年が544(リーグ6位)と、2年続けてやや低調となっていた。打線の核である吉田正に対する相手のマークが厳しくなり、その結果として勝負を避けられた可能性も高いだろう。そして、もう一つの理由は、その負担を軽減しうるもう一人の大砲・ロメロ(現楽天)の状態によるものだ。

 吉田正は2018年に10個の故意四球を記録したが、4月、5月、8月にそれぞれ3個ずつと、10個のうち9つが3か月の間に集中していた。そこでロメロの成績を見ていくと、同年は4月に打率.221、5月に打率.209、8月に打率.182と、吉田正が多くの敬遠を受けた月に、ロメロも大きく調子を落としていたことがわかる。

 そして、2019年にも同様の傾向が表れている。吉田正はこの年も5月に3個、7月に4度と、多くの敬遠を受けた月が複数存在。そして、ロメロ選手は5月に12試合で打率.214、7月に7試合で打率.222と、故障もあって欠場数も多く、成績自体も落としていた。このような結果が出ているだけに、吉田正の敬遠の数とロメロの打撃の状態が無関係とは考えにくいところだ。

 ロメロは2019年も81試合で18本塁打、63打点、打率.305と結果を残し、3年間にわたってオリックスの主砲として活躍しただけに、ケガさえなければ、と思わずにはいられない。その一方で、MLBで12年間にわたって一線級の活躍を続けた大物助っ人である、アダム・ジョーンズ選手が新たに加入。新たな打線を構築して迎える2020年のシーズンに、吉田正へのマークが集中している構図にも変化が生じる可能性は大いにありそうだ。

2011年からの2年間における、受賞者のOPSが低い理由は……

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