元近鉄エルビラ氏、武装グループに殺害か 発見時は韓国サムスンユニホーム着用
20歳の息子も犠牲になり、同乗した弟は重体
2000年に近鉄でノーヒットノーランを達成したメキシコ人のナルシソ・エルビラ氏が28日(日本時間29日)、メキシコのベラクルス州で武装グループに銃撃され、殺害されたと複数の地元メディアが報じた。52歳だった。
家族を乗せ、州都ベラクルスの郊外を運転中だった。同乗していた20歳の息子も死亡した。元プロ野球選手の38歳の弟も重体だという。武装グループは2台の車に分乗しており、親子ともに頭部を中心に、それぞれ少なくとも7発の銃弾を受けたという。
逃走を試みたエルビラ氏は逃げ切れず、乗っていた車の後ろで血を流して倒れており02、03年に所属していた韓国サムスンの青色のユニホームを身にまとっていた。
エルビラ氏は90年にブルワーズでメジャーデビュー。00年に近鉄に入団し、6月20日の西武戦でノーヒットノーランを達成。01年まで近鉄でプレーした。02、03年は韓国のサムスンでもプレー。また、メキシカンリーグのカンペチェでも99年にノーヒットノーランを達成している。
引退後は出身地のメキシコ・ベラクルス州で牧畜業やサトウキビの生産をしていた。15年には同州内で従業員らとともに誘拐され、23日間拉致されていたこともある。ベラクルス州には複数の麻薬カルテルが存在し、敵対するカルテル同士の縄張り争いが頻繁に行われており、メキシコ国内の中でも危険な地域の1つとして知られている。
(Full-Count編集部)