殿堂入りジーター氏に投票しなかった1人は特定できず 米ヤフー「分からないまま…」

満票選出に1票及ばなかったデレク・ジーター氏【写真:Getty Images】
満票選出に1票及ばなかったデレク・ジーター氏【写真:Getty Images】

全米野球記者協会は、「公開」を選択した記者の投票結果を明かした

 2020年の米国野球殿堂入り選手に元ヤンキースのデレク・ジーター氏、ロッキーズなどで活躍したラリー・ウォーカー氏が選出された。今回大きな話題を呼んだのが、ジーター氏が満票選出されなかったことだ。投票は全米野球記者協会に10年以上所属する記者が行い、75%以上の得票となれば殿堂入りとなる。ジーター氏の得票は397票のうち、396票。票を投じなかった1人への批判が起きていた。

 米ヤフースポーツによると、4日(日本時間5日)に全米野球記者協会は「公開」を選択した記者の投票結果を公表した。だが、この中に、ジーター氏に投票しなかった記者はいなかったという。ヤフーは「殿堂入り投票でデレク・ジーターに投票しなかった人は分からないままかもしれない」として、詳細を伝えている。

 記事は「明らかな疑問は、ジーターに投票しなかった人は(投票結果を)公開するか?」というものであったとし、「答えはノー。それが誰かは分からないままの可能性が高い」と伝えた。

 記事によれば、4日に全米野球記者協会が公表する前、SNSなどで214人は既に投票結果を公表していた。そして今回の発表により、さらに101人が公表したといい、その全員がジーター氏に投票したという。公表していないのは82人。この中にジーター氏に投票しなかった人がいることになる。

 記事は、75%以上の得票があれば殿堂入りとなるため「デレク・ジーターの得票が74.9%で、あと1票で殿堂入りしていたという状況ではない。実際には問題がない」とした上で、“新たな問題”を指摘している。

「興味深い問題はメカニックである。投票が公表される前、満票選出は出なかった。透明性が増すほど、投票者にはプレッシャーがかかる。ファンたちにツイッターなどで批判されるからである」と解説。さらに「裏を返せば、ツイッターポリスの存在がこの1人が投票を公開しなかった理由だろう。全米野球記者協会の公表が、ジーターに投票しなかった人が明らかになる最後のチャンスであっただろう」と伝えた。

 ヤフースポーツによれば、「ジーター氏へ票を投じなかった人物」が判明する可能性はこれでついえたという。今回の“騒動”は、非公表の82人の中から1人を特定できないまま終焉を迎えることになりそうだ。

(Full-Count編集部)

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