イチロー氏が「鈴木一朗」の名で学生野球資格回復を認定 最短で8日から指導可能
イチロー氏は引退会見で指導者への興味を明かしていた
日本学生野球協会は7日、学生野球の指導者となるために必要な「学生野球資格回復」を認定した94人をホームページで発表した。学生野球資格回復の研修を受講した米大リーグ、マリナーズなどで活躍したイチロー氏も「鈴木一朗」の名で認定された。その他にも前田智徳氏や森繁和前中日監督、昨季限りでヤクルトを退団した大引啓次らの名前も発表された。
日本学生野球憲章はプロ野球経験者の関与を原則的に禁じており、学生野球を指導するためには、プロ球団の退団と資格回復の手続きが必要となる。そのため「学生野球資格回復」には3日間の研修会を修了し、日本学生野球協会から承認される必要があり、イチロー氏もこの研修会を受講していた。
現在イチロー氏はマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターという肩書を持っている。今回、イチロー氏側から研修を受けたい意向を受けたNPB側が事前に折衝し、思いを確認。イチロー氏が選手の獲得に携わる立場ではないこと、シーズンオフの期間に申請して、学生を指導したいという意向だったため、日本学生野球協会の理事会で確認の上、受講を承認された。引退会見では「小さな子どもなのか、中学生、高校生、大学生なのか分からないですが、そこには興味があります」と指導者への関心を口にしていたが、晴れて高校生や大学生の指導が認められることとなった。
日本高校野球連盟の田名部和裕理事は研修会の際に「彼がいろんな立場で日本の学生野球の振興のためにお手伝いいただくということは大変嬉しいこと」と、イチロー氏が学生野球に携わることへの期待を口にしていた。
イチロー氏は今後、各都道府県高野連や各大学連盟に登録すれば、高校生や大学生を指導できることとなり、最短で8日からの指導が可能となる。