ロッテ31歳伊志嶺コーチ「脳みそフル回転です」 ペン&メモ用紙を手に奮闘中
8日の台湾・楽天モンキーズ戦で一塁ベースコーチデビュー「自分たちで考えて行動できる選手になってほしい」
8日の台湾・楽天モンキーズ戦では一塁ベースコーチとしてデビュー。打線は24安打20得点と大爆発し、引っ切りなしに走者がやってくる。「あの1試合は本当に疲れました。実戦ということでいろんな動きがあるし、まぁ、しかもよく塁に出でくれたので大変でした(笑)」という顔もうれしそうだ。
現役時代は俊足で鳴らしただけに、選手たちに指導するのは主に走塁だ。だが、自分の経験を踏まえながら伝えていきたいことがある。それが「選手の時にしかできないことがある」ということだ。
「走塁など技術的なことも伝えていきますが、一番伝えたいことは、選手の時しかできないことがありますので、自分たちで考えて行動できる選手、また人間になってほしいなと思います。コーチから言われて動くのではなく、自分で考えて行動できるように。グラウンドに出たら最終的に決断するのは自分ですから、全部を言われて動くようではダメなのかな思います」
グラブとバットの代わりに、今ではペンとメモ用紙が商売道具となった。試合中に観察し、気付いたことを選手にフィードバックすることは、大切な職務の1つ。数か月前までチームメートだっただけに、伝える側も聞く側も少しむずがゆい心地がするが、それもそのうち慣れるだろう。時々、自分が打席に立ち、走りたくなることもあるが、そこはグッと我慢。コーチ・伊志嶺翔大は順調に1歩目を踏み出している。
(佐藤直子 / Naoko Sato)