高卒、大卒、社会人卒…大成した選手が多いのは? ベストナイン、GG賞から紐解く

ゴールデングラブ賞はベストナインとはやや趣の異なる結果に

 続けて、直近5年間において三井ゴールデン・グラブ賞に選出された選手たちについても、同様に紹介する。

【2015年】
○投手
ロッテ 涌井秀章:高卒
○捕手
西武 炭谷銀仁朗:高卒
○一塁手
日本ハム 中田翔:高卒
○二塁手
ロッテ クルーズ:外国籍選手(メキシコ)
○三塁手
ソフトバンク 松田宣浩:大卒
○遊撃手
ソフトバンク 今宮健太:高卒
○外野手
ソフトバンク 柳田悠岐:大卒
西武 秋山翔吾:大卒
ロッテ 清田育宏:社会人卒

【2016年】
○投手
ロッテ 涌井秀章:高卒
○捕手
日本ハム 大野奨太:大卒
○一塁手
日本ハム 中田翔:高卒
○二塁手
楽天 藤田一也:大卒
○三塁手
ソフトバンク 松田宣浩:大卒
○遊撃手
ソフトバンク 今宮健太:高卒
○外野手
西武 秋山翔吾:大卒
日本ハム 陽岱鋼:高卒
オリックス 糸井嘉男:大卒

【2017年】
○投手
西武 菊池雄星:高卒
○捕手
ソフトバンク 甲斐拓也:高卒
○一塁手
楽天 銀次:高卒
○二塁手
ロッテ 鈴木大地:大卒
○三塁手
ソフトバンク 松田宣浩:大卒
○遊撃手
ソフトバンク 今宮健太:高卒
○外野手
西武 秋山翔吾:大卒
ソフトバンク 柳田悠岐:大卒
日本ハム 西川遥輝:高卒

【2018年】
○投手
楽天 岸孝之:大卒
○捕手
ソフトバンク 甲斐拓也:高卒
○一塁手
日本ハム 中田翔:高卒
○二塁手
ロッテ 中村奨吾:大卒
○三塁手
ソフトバンク 松田宣浩:大卒
○遊撃手
西武 源田壮亮:社会人卒
○外野手
西武 秋山翔吾:大卒
ソフトバンク 柳田悠岐:大卒
日本ハム 西川遥輝:高卒

【2019年】
○投手
ソフトバンク 千賀滉大:高卒
○捕手
ソフトバンク 甲斐拓也:高卒
○一塁手
ソフトバンク 内川聖一:高卒
○二塁手
楽天 浅村栄斗:高卒
○三塁手
ソフトバンク 松田宣浩:大卒
○遊撃手
西武 源田壮亮:社会人卒
○外野手
西武 秋山翔吾:大卒
ロッテ 荻野貴司:社会人卒
日本ハム 西川遥輝:高卒

 各選手の最終所属の割合は、以下の通りだ。

高卒:21人(46.7%)
大卒:19人(42.2%)
社会人卒:4人(8.9%)
外国籍選手:1人(2.2%)

 ベストナインと比較すると、高卒選手と大卒選手の差がかなり縮まっていることがわかる。名手として鳴らす松田や秋山の存在も大きいかもしれないが、守備に関してはアマチュアでより長く基礎を学んでからプロ入りすることのメリットや、それによって攻守のバランスが良くなりやすいことが影響している可能性もあるだろうか。

 社会人卒の選手は源田、清田、荻野貴と、くしくも直近5年間でベストナインに選ばれた選手と全く同じ顔ぶれとなった。いずれも攻守両面でチームに貢献してきた選手たちであり、このあたりもアマチュア経歴の長さが、選手としてのトータルバランス向上につながっていると言えるだろうか。

 外国籍選手でゴールデングラブ賞に選出されたのは、直近5年間では2015年のクルーズ選手ただ1人。やはり、NPBで助っ人に対してより求められるのは、日本人をしのぐパワーや優れた打撃力である場合が大半であり、ゴールデングラブ賞を獲得するほどの守備力を持つ選手はまれであるようだ。

5年続けてタイトルを受賞し続けた選手も複数存在

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