メジャー54勝は伊達じゃない! 鷹ムーア、150キロの圧巻クロスファイヤーに期待大

1回を無失点に抑えたソフトバンクのマット・ムーア【写真:藤浦一都】
1回を無失点に抑えたソフトバンクのマット・ムーア【写真:藤浦一都】

1回2Kの上々デビュー、離脱相次ぐホークス投手陣に光明か

■ソフトバンク 4-1 阪神(オープン戦・1日・PayPayドーム)

 ついにベールを脱いだソフトバンクの新助っ人のマット・ムーア投手。1日にPayPayドームで行われた阪神とのオープン戦に先発し、1回を投げて1安打無失点、2つの三振を奪った。来日後初の実戦登板だったが、メジャー通算54勝の実績は伊達ではないことを感じさせる初登板だった。

 先頭の高山には初球をいきなり中前安打とされたが、続く近本を二ゴロに打ち取り、最初のアウトを奪った。3番の福留は武器のカーブで見逃し三振に。4番のマルテは150キロのストレートで空振り三振に仕留めた。

 わずか17球の初登板だったが、その能力の高さは十分に窺い知ることができたのではないか。ストレートは最速で151キロをマークし、140キロ台後半から150キロ台を計測していた。まだ、実戦初登板だったことを考えれば、もっとスピードは出るだろう。

 そして、カーブの曲がりは大きく、斬れ味も十分だった。何より、マルテを空振り三振に斬ったボールが圧巻。150キロの剛球を右打者の内角いっぱいへクロスファイヤーで投げ込んだ。マスクを被った甲斐の構えたところにドンピシャのボール。コントロールにも問題はなさそうだ。

 2012年にレイズで11勝をマークすると、翌2012年には17勝4敗の好成績をマークした。その後、トミー・ジョン手術を受けた影響で成績が下降したが、2016年にはレイズとジャイアンツで合わせて13勝をあげている。

 タイガースに在籍した昨季、打球を膝に直撃させ半月板の手術を受け、その影響が心配されたが、ここまではその影響を感じさせていない。球速も150キロ台をマークしており、その威力も十分だった。

 千賀滉大投手が右前腕部の張り、高橋礼投手が左太もも裏の炎症で離脱しているソフトバンクの先発陣。昨季13勝と12勝という2本柱を開幕で欠く可能性が高いが、ムーアがその穴を埋めてくれそう。メジャー通算54勝を誇る左腕に期待しても良さそうだ。

(Full-Count編集部)

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