日ハム万波2軍降格もOP戦で得た収穫 西川直伝の盗塁に「今までよりはるかに良かった」

日本ハム・万波中正【写真:石川加奈子】
日本ハム・万波中正【写真:石川加奈子】

2軍降格も1軍で得た経験を糧に課題克服へ前向き「飛ばす力を出せるように」

■日本ハム 7-3 オリックス(オープン戦・1日・札幌ドーム)

 日本ハムの万波中正外野手が1日、本拠地オリックス戦でオープン戦初安打&初盗塁を記録した。試合後にはファームへの合流が決まったが、この1か月間の1軍での経験を生かして、再昇格を目指す。

 8回に先頭で回ってきた第2打席。左腕・田嶋の直球を中前に弾き返すと、次打者の2球目にスタートを切り、二盗を成功させた。オープン戦5試合10打席目の初安打だったが、収穫は盗塁の方だった。「盗塁が何より良かったです。スタートが良かったですね。左投手で、若月さんから走れたのが良かったです」と納得顔だ。

 抜群の身体能力を持つ19歳は2年目で初めて1軍キャンプに参加。3度盗塁王に輝いている西川遥輝外野手から盗塁の技術を直々に伝授された。「遥輝さんが一塁で構えている時にどこに力を入れているとか、どういう感じでスタート切ってるとか、最初の何歩かのイメージも全部教えてくれて。今日の一歩は今までよりはるかに良かったので、生きているのかなと思います。それまでは何も考えてなかったので」と万波は言う。キャンプ中はもちろん、前日にも教わったことがあり、結果で応えてみせた。

 この日の試合後にファーム降格が決まったが、目指すものは変わらない。「開幕1軍を目指してやってきてますけど、ここにきて力不足を痛いほど痛感しているので、アピールもそうですけど、1番は自分のレベルのちゃんと上げるようにしっかり練習すること。それで試合に出れたら最高の形になると思います」と前を向く。

 1番磨きたいのは持ち味である長打力だ。「しっかり振って、人と違うところで目立たないといけない。シングルもうれしいですけど、シングルなら僕より守備がうまい人、走塁うまい人、確率よくヒット打てる人と先輩方がいっぱいいるので。飛ばす力を出せるように強く振ること。その中でちゃんと捉えてホームランや長打の確率よく出すことが、これからずっと課題になると思います」。自分自身を冷静に見つめ直し、この1か月の経験を必ず今後に生かす。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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