味方の援護に恵まれたのは誰? リリーバー“救援勝利”の価値を紐解く

過去にはリリーフだけで最高勝率のタイトルを獲得した投手も…

 勝ちパターンの投手に多くの勝ち星がつくのは、首脳陣からの信頼性の大きさ故に僅差での登板が多くなっていたことに加えて、それぞれ相手のセットアッパーから得点を挙げられる優秀な打線を擁していたからこそでもあるだろう。ロッテの場合は、シーズン序盤と中盤以降で異なる投手が勝利の方程式を構成していたことが、多くの白星を稼いだリリーフ投手たちの役割が多少ばらけていた要因の一つだろうか。

 2019年におけるホールドポイントとホールドの差は多くて5個だったが、過去にはリリーフとしての登板だけで2桁を超える勝ち星を記録した投手も存在した。中日で活躍した浅尾拓也(現2軍投手コーチ)は、2010年に先発登板なしで12勝を積み上げている。47個のホールドを含めて実に59ホールドポイントという驚異的な数字を記録。翌2011年には中継ぎ投手として史上初のシーズンMVPも受賞しており、チームの勝利に対する貢献度は特大だった。

 近年のパ・リーグにおいても、2010年に日本ハムの榊原諒が同じくリリーフ登板だけで10勝を挙げ、同年の新人王にも選ばれている。また、ホールドが公式記録として制定される前の数字ではあるが、1999年にダイエーの篠原貴行がリリーフとしての登板だけで14勝を記録し、敗戦はわずかに1つ。最高勝率の基準となる13勝をクリアして勝率.933という数字を残し、中継ぎ投手ながらパ・リーグの最高勝率となったケースもある。

 リリーフ投手の成績は、往々にして「○勝○敗○ホールド」のような表記がなされる場合が多い。役割的にもどうしてもホールドの数字に注目が集まりがちではあるが、白星とホールドが同じ試合で1人の投手に記録されることはない。ホールドポイントに含まれる救援勝利の数は、僅差で試合を繋ぎとめ、チームに貢献した証とも言えるのではないだろうか。

 2019年にパ・リーグの規定投球回に到達した投手はわずかに6名。投手分業が進みつつある現代野球において、リリーフ投手が登板しない試合はほんの一握りとなりつつある。そして、試合に勝利したチームからは、ルール上必ず勝利投手が1人選定される。先発だけでなく、リリーフ投手が記録した白星についても、チームの勝利への貢献度という意味においても、今一度注目されるだけの価値はあるのではないだろうか。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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