ボンズ氏「俺は幽霊みたいなもの。もう心が折れた」 歴代1位762発も殿堂入りできず

ジャイアンツなどで活躍したバリー・ボンズ氏【写真:Getty Images】
ジャイアンツなどで活躍したバリー・ボンズ氏【写真:Getty Images】

歴代1位の762本塁打のバリー・ボンズ氏は筋力増強剤ステロイドを使用した影響で殿堂入りできず

 ジャイアンツなどで歴代1位の762本塁打を放ったバリー・ボンズ氏が、米球界への複雑な思いを明かした。筋力増強剤ステロイドを使用した影響で米野球殿堂入りを阻まれている。米メディア「ジ・アスレチック」の取材に対し、「僕は幽霊みたいなもの。誰もいない空っぽの大きな家の中で、(誰かに気が付いて欲しくて)ガタガタと音を立てる幽霊みたいなものさ。死刑。それが彼ら(MLB)が俺に下したもの。もう心が折れてしまった。完全にね」と、その胸中を語っている。

 ボンズは歴代、シーズン本塁打記録保持者でありながら、薬物使用が尾を引いている。野球殿堂の記者投票で有資格8年目だった今年1月は得票率60.7%。殿堂入りへの得票率75%以上に届かなかった。「もし、俺がいらないなら、いらないといってほしい。もう終わりにしてほしい」。殿堂入りでチヤホヤされたいのではなく、ただ野球人として“仲間”に入りたいのだという。

 16年にマーリンズの打撃コーチを務めたが、1年限りで退団。「俺にはラップトップやデータ分析なんてことは必要なかった。いつも俺は自分の目で見て答えを見つけてきた。実際に触って、感じるアプローチだ。ある人は電話やコンピューターを使う、紙に書く人もいるだろう。俺の頭の中に計算機が備わっていたんだ」とデータ分析中心の野球には合わないようだ。

 現在はスポンサー集めを職務とするジャイアンツ会長付特別補佐を務めているが、記事では打撃コーチとしての球界復帰は難しいとしている。かつて多くのファンを熱狂させてきたスーパースターの米野球殿堂入り、そして指導者としての復帰はあるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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