中日の背番号「48」が憧れた「2」の背中 継承できず募る悔しさ「何やってるんだろう」

背番号2を継承できぬ悔しさ、せめてもの報いは「レギュラーを獲るしかない」

 せめてもの報いは、ひとつ。「レギュラーを獲るしかないですよね」。とは言っても、たやすい状況でないのも分かっている。三塁は昨季ベストナインのキャプテン高橋周平、遊撃は京田陽太、二塁にも昨季台頭した阿部寿樹がいる。「まずは1軍にしっかり残って、1打席を大事にしながら、存在感を徐々に見せていきます」。キャンプ中には、練習試合で本塁打をマーク。オープン戦に入ってから快音は止まっているが、新たなスタイルを模索する打席が続く。

 もちろんヒットは欲しい。打てなきゃ1軍に居られない。だが、ちょこんと当てて一塁に駆け込む打撃より「コンパクトなスイングの中でも、しっかり振り切る。振り回すわけじゃないです」。そんな打席を増やしたい。外野の間を抜くような打球が出てくれば、俊足を生かしてもう1つ先の塁も見えてくる。「変化」というカンフル剤を自らに与えることで、現状を打破するきっかけにしたい。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で日程は不透明となったが、来るべき開幕に備えて1軍に居続けることがスタートライン。「期待の若手」が毎年の指定席だったが、気がつけば歳下の野手も増えてきた。5月で26歳になる。同期入団の選手は、半数以上がチームを去った。「いい加減やらないと、やばいっす」。少しでも“後継者”という言葉にふさわしい存在になりたい。

(小西亮 / Ryo Konishi)

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