西武松坂、“新球”駆使して燕村上を三振斬り 3回無失点に「前進はしているかな」
同僚ニールに伝授された“スプリットチェンジ”で村上を三振に仕留めた
■西武 3-1 ヤクルト(オープン戦・15日・メットライフ)
西武に14年ぶりに復帰した松坂大輔投手が15日、メットライフドームで行われたヤクルトとのオープン戦に3番手で登板。3回48球を投げて1安打3奪三振、3四球で無失点にまとめた。最速138キロ。今季実戦3試合目で初の無失点投球だった右腕は3イニング目の8回2死一塁で新球“スプリットチェンジ”を駆使し、村上を三振に仕留めたことを明かした。
39歳になっても探求心は旺盛だ。松坂は先週、同僚のザック・ニール投手から“スプリットチェンジ”を学んでいたことを明かした。「先週、ニールが投げてるのを見て、いいな、と思って教えてもらいました。自分に合う握りを探しながらやっています」。
3イニング目の8回2死一塁。松坂は昨季36本塁打を放った20歳の村上に対してフルカウントから新球を駆使した。低めに沈んだボールに村上はハーフスイング。三振に仕留めてマウンドを降りた。
松坂にとって、かつて主戦場だったメットライフドームでの実戦登板はソフトバンク時代の2017年3月18日以来。3年ぶりの凱旋登板となったが「特に(感慨は)ないです。公式戦になれば違うと思いますけど」と淡々と振り返った。
新型コロナウイルス感染拡大で無観客で行われたオープン戦での登板。「(ファンには)今は画面を通してしかプレーを見せられない。早く球場で大きな声援を受けて投げたいと改めて思いました」と語った。
今季3度目の実戦登板で初の無失点投球。「少しずつですけど前進はしているかなと思います」とうなずき、延期されたシーズンに目を向けた。「少しでもいい状態でシーズンに入れるような、時間の使い方をしたいですね」。
西口投手コーチは「悪くないが、力んだときに球が上ずる。今後も(練習試合で)どこかで先発で使うと思う。もう少し低めに集まってくれれば、言うことはない」と評した。
開幕ローテ入りへ、平成の怪物が3年ぶり本拠地登板で確実に一歩前進した。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)