東京五輪延期でどうなるプロ野球の日程… 8&9月は超過密、22年ぶりWヘッダーも
東京五輪が実施されれば、7月21日から8月13日までペナントレースは中断予定だった
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2020年東京オリンピックは1年程度延期されることになった。これによって、日本のプロ野球は再びスケジュールを見直すことになった。当初の予定は3月20日開幕、オールスター明けの7月21日から8月13日までペナントレースを中断することになっていた。
延期決定前は、7月が13試合(他にオールスター2試合)、8月が15試合。2か月で28試合の消化にとどまる予定だった。また、ポストシーズンは10月24日にクライマックスシリーズが開幕、11月7日から日本シリーズとなり、第7戦までもつれ込んでも11月15日に終了する予定だった。昨年は7月に23試合(他にオールスター2試合)、8月に23試合が行われた。
今年の7、8月の中断がなくなると、4月24日開幕では、月次の試合配分は以下のような日程になりそうだ。
○公式戦
4月 6試合
5月 26試合
6月 23試合
7月 23試合(他にオールスター2試合)
8月 26試合
9月 26試合
10月 13試合
○ポストシーズン
10月 最大4試合
11月 最大12試合
6月には交流戦、7月にはオールスター戦があり、その前後には2日前後の休養日をとる。このために6、7月は23試合前後が最大となる。例年であれば8月、9月は22、23試合の予定が組まれるが、今季は26試合前後のハードな日程になる可能性が高い。また、クライマックスシリーズは10月27日頃の開幕になりそうで、日本シリーズ終了も7戦までもつれれば11月20日前後が予想される。
4月24日開幕で、中断なしとなれば、143試合の消化は十分に可能である。ただ、降雨中止も予想しなくてはならないし、今後の新型コロナウイルス感染の展開によっては、開幕日がさらにずれ込む可能性もある。そうなればシーズン試合数短縮などの恐れも依然、残されている。1998年10月10日の横浜-中日戦を最後に行われてこなかったダブルヘッダーの挙行も多少なりとも可能性として残る。選手には過酷な日程を強いることになるが、プロ野球選手会とも協議してシーズン維持のために最善を尽くしてほしい。
(広尾晃 / Koh Hiroo)