「開幕戦」でも多くの伝説残す長嶋茂雄 4打席4三振で始まり、NPB記録も…

1958年開幕戦で巨人のゴールデンルーキー長嶋は国鉄・金田から4打席連続三振

 昭和の開幕戦で多くの人々の記憶に残っているのは「長嶋茂雄の4打席連続三振」だろう。

 1958年4月5日、後楽園球場での開幕戦、巨人対国鉄は「プロNo.1投手と大学No.1打者の対決」として注目された。1950年に国鉄に入った金田は25歳になるこのシーズンまでに、既に通算182勝を挙げていた。金田は「大学生何するものぞ」という気概で、ゴールデンルーキー長嶋茂雄に対した。

第1打席 空振り ストライク ボール 空振り
第2打席 ボール ボール ファウル ボール 空振り 空振り
第3打席 空振り 空振り 空振り
第4打席 ボール ボール ストライク ボール 空振り 空振り

 バットに当たったのは、たったの1球だった。金田は翌4月6日も8回からリリーフ登板したが、また長嶋から三振を奪っている。長嶋にとっては、最悪のスタートだったが、ここから立ち直るのがミスター・ジャイアンツ。プロ野球記録となる10本の開幕戦本塁打を記録している。

 1959年4月11日 国鉄戦1号(金田正一)
 1960年4月2日 国鉄戦1号(村田元一)
 1963年4月13日 阪神戦1号(小山正明)2号(小山正明)
 1968年4月6日 大洋戦1号(平松政次)
 1970年4月12日 中日戦1号(小川健太郎)
 1971年4月10日 広島戦1号(大石弥太郎)
 1972年4月12日 阪神戦1号(江夏豊)
 1973年4月14日 ヤクルト戦1号(松岡弘)
 1974年4月6日 ヤクルト戦1号(松岡弘)

 4三振を喫した翌年に、その金田から開幕1号を打ったのを皮切りに、9年で10本打った。セの全球団が被弾している。このうち、1960年を除く9本は、開幕先発投手から打ったもの。開幕日に他球団のエース級を打ち砕いたのだ。まさに絵になる男の面目躍如だった。

昭和最後の開幕戦、日本初のドーム球場での初本塁打はヤクルトのデシンセイだった

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