サイン盗みア軍に“転売騒動”…17年世界一リングがオークションに、球団が出品を阻止
球団は売買を阻止するための契約を事前に雇用者との間で締結していた
2017年ワールドシリーズを制したアストロズ。電子機器を用いたサイン盗みを働いていたとしてヒンチ前監督が解任される処分を下されるなど米球界を揺るがすスキャンダルとなった。その年のワールドシリーズ制覇を記念して作られたチャンピオンリングがオークションにかけられる事態が発生。球団の申し出によって出品は取り下げられたと、地元紙「ヒューストン・クロニクル」など複数の米メディアが報じた。
「ヒューストン・クロニクル」は「本物のワールドシリーズリングがオークションで売却されることを、アストロズが阻止する」との見出しでチャンピオンリングの“転売騒動”をレポート。記事によると、アストロズは「リングの所有者がそれを売ろうとした際には、1ドルで球団の返却に応じる必要がある」との契約を事前に雇用者らと交わしていたという。アストロズからの問い合わせを受けたオークションの主催者「ゴールディン・オークション」がこのリングの出品を取り下げた。
また、米TV局「CBSスポーツ」もこの騒動について伝えた。球団にはオークションの落札金が新型コロナウイルスの救済活動に充てられると伝えられていたものの、アストロズは“転売”許さず。このリングの所有者はデビッド・ブリトー元スカウトだったが、オークションにかけたのは彼ではなかったことも「CBSスポーツ」は紹介した。
2016年にワールドシリーズを制したしたカブスでも同様の事態が発生。その際にも球団が雇用者との間に今回のアストロズと同じような取り決めを結んでいたために未遂に終わっていた。このときは、オークションに出品したスカウトが離職となるなどしていた。
(Full-Count編集部)