ドラフト史上最少5巡目で試されるスカウト力 思わぬ掘り出し物も?
2年連続CY賞デグロム、レ軍主砲マルティネスらは6巡目以降のドラフト指名だった
大リーグのドラフト会議は予定通り6月10日(日本時間11日)から行われ、指名を現行の40巡目までから今季は5巡目までとすると米スポーツ局「ESPN」など米複数メディアが報じた。5巡目指名は大リーグ史上最少になるという。
大リーグ機構は大リーグ選手会へ10巡目までのドラフトを提案していたが、合意に至らなかった。新型コロナウイルスの感染拡大により開幕が遅れ、大幅な減収が見込まれる中、全30球団と選手会は本来40巡目まである指名を最少5巡目、21年は20巡目まで減らすことで合意していた。また、ドラフトされなかった選手は6月13日から最大20000ドル(約213万円)の契約金で契約できる。
今回のドラフトは将来のチーム戦力へ大きな影響を及ぼしそうだ。2年連続サイ・ヤング賞のメッツ・デグロム(10年メッツ9巡目)を始め、レッドソックスのマルティネス(09年タイガース20巡目)、ドジャースのターナー(06年レッズ7巡目)、カブスのリゾ(07年レッドソックス6巡目)、カージナルスのゴールドシュミット(09年ダイヤモンドバックス8巡目)、アスレチックスのセミエン(11年ホワイトソックス6巡目)、デービス(09年ブルワーズ7巡目)、アストロズ・ブラントリー(05年ブルワーズ7巡目)ら多くの主力打者が6巡目以降の指名だった。
レッズ、ナショナルズでGMを歴任し、米メディア「ジ・アスレチック」のアナリストなどを務めるジム・ボウデン氏は「このシャットダウン中にズームを利用してスカウティングしたGMやスカウトにとっては、5巡目後に間違いなく有利な状況になる」「本来6巡目から20巡目まで指名されるはずだったトップクラスの高校生は大学へ行くことになる」と見通しを示した。各球団のスカウト力が試されることとなりそうだ。
(Full-Count編集部)