鷹・川瀬、センバツ消えた大分商の弟を気遣う「ショック受けていた」「かわいそう」
夏の甲子園は「無観客でもやって欲しい。その気持ちが一番強い」
ソフトバンクの川瀬晃内野手が12日、筑後のファーム施設で自主練習を行い、練習終了後にオンライン会見を行った。1か月に及ぶ自主練習期間で肉体強化に取り組み、体重が4キロ増加したことを明かし「力強くなったし、飛距離も飛んでいるかなと思います」と、その成果を口にした。
「自分の中で体作りがテーマとしてあったので、食べる量、ウエートする量が試合をしているときより増えている」という川瀬。この期間は空腹の時間をなくすため、1日5食から6食を摂り、ウエートトレーニングの強度も強めた。その結果、体重は4キロ増加。画面を通して見る顔は逞しさを増したようだった。
弟の堅斗がエースでキャプテンを務め、自身の母校でもある大分商は今春のセンバツに出場するはずだった。だが、この新型コロナウイルスの感染拡大により中止になった。兄としてもショックで心配だった。
「センバツがなくなったときはすぐに連絡して、本人もショックを物凄く受けていた。まだ夏があるので、キャプテンのお前がショックを受けていたらみんなが引きずるから、夏に向けて頑張れ、と話をしました。自分がその状況になると考えると、悔しい思いでいっぱいだと思う。かわいそうですよね。高校野球で終わりじゃないので、その先のことも考えてちゃんとやっておけよと言いました」
プロ野球の開幕もまだ正式には決まっておらず、夏の甲子園の開催も不透明な状況だ。家族に高校球児がいる身としては「僕自身は無観客でもやって欲しい。その気持ちが一番強い。総体がなくなったり、中体がなくなっているので難しいですけど、近くにいる弟が高校球児なので、何がなんでもやって欲しい。最後の夏を投げている姿を見たいという思いはあります」と率直な胸の内を明かしていた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)