チームが重宝する“イニングイーター” パ過去5年の投球回TOP5で見るエースの称号

パ・リーグ在籍投手の直近5シーズンにおける投球回数の合計値のランキング【表:パ・リーグ インサイト】
パ・リーグ在籍投手の直近5シーズンにおける投球回数の合計値のランキング【表:パ・リーグ インサイト】

「715イニング」という目安をクリアした投手は2名のみ

 最後に、今回名前が挙がった投手のうち、該当する5年間全てでパ・リーグの球団に在籍していた面々の、直近5シーズンにおける投球回数の合計値のランキングを、表で紹介する。

 2015年から2019年までの期間における規定投球回数は、いずれも143イニングだった。つまり、「143×5=715」という数字が、5年連続で規定投球回にちょうど到達した投手が消化できるイニング数となる。

 直近5年間のパ・リーグにおいてを715回を上回る投球回数を記録したのは、則本昂と涌井の2名。両名ともに2019年は規定投球回に到達できなかったが、長期間にわたって安定してイニングを消化してきたことは、こういった比較的長いスパンで集計した数字にも表れていた。

 また、この2名以外では、有原投手が唯一700イニングを突破していた。2015年のプロ入り以来5年間連続で100イニングを上回る投球回を記録し、不調時もイニングイーターとして役割を果たしていた。昨季は自身初タイトルとなる最多勝にも輝いた27歳の右腕は、これからも安定した投球を続け、投球内容とイニング数の両面でチームに大きく貢献する存在となれるだろうか。

「投球回」もまた、投手としての安定感を示した数字の一つ

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