選手にシーズン不参加の権利付与など 選手会提案の詳細が続々と
「スプリングトレーニングに参加する選手への1億ドルは、シーズン中止でも返金不可」
新型コロナウイルスの感染拡大により、開幕が延期となっているメジャーリーグ。MLB機構とオーナー側から提示された更なる年俸削減案に反発していた選手会側は1日(日本時間2日)に機構側に譲歩案を提示した。
その内容は「6月30日~10月31日まで114試合のシーズンを開催」「14チームがプレーオフで対戦(MLBもこれには同意見)」「試合数に応じた全額の年俸」「スプリングトレーニングの再開に伴う1億ドル(約107億円)の前払い給与」といったもので、複数の米メディアが報じている。
さらにニューヨークの地元紙「NYポスト」のジョエル・シャーマン記者は、この選手会提案の詳細をレポート。選手会側は「スプリングトレーニングに参加する選手への1億ドルは、シーズンが仮に中止になった場合は返金不可である」と、仮にシーズンが中止となっても、スプリングトレーニング中の給与は返還しないつもりだと言う。
また、シャーマン記者は「MLB選手会の提案によると、ポストシーズン中、あるいはオフシーズン中のHR競争、球宴、そして収益が生じる可能性もある他のイベントを検討することに前向きであるとしている」ともレポート。オフシーズンでも球団が収益をあげるためのイベント等を開催する場合、選手は協力する姿勢であることも伝えた。
また、米スポーツ専門局「ESPN」のジェフ・パッサン記者は自身のツイッターで「全選手に対して、シーズン不参加を選択する権利が与えられることを、選手会が求めている」と伝えた。開幕案に対し、実際にプレーするかどうかの選択肢を選手個々人の判断に託す権利を与えることも求めていると言う。
一方で「ESPN」では「年俸削減や収益の損失を減らすために、今シーズンを中止することに完全に前向きなオーナーのグループがいる」とも伝え、球団オーナーの中にはシーズン自体を中止する意見もあるという。
(Full-Count編集部)