全中決勝戦完全試合&U-15で注目も…北の怪腕が選んだ地元高校で目指した“聖地”

巨人スカウトは「総合力が高い」、地元日本ハムも視察予定

 球速150キロを目標に掲げて入学した後は故障もなく、着実にステップアップした。当初は軟式と硬式の違いに戸惑い、思うようなボールを投げられなかったが、重い硬式ボールに少しずつ対応。下半身をしっかり使った新しいフォームを作り上げた。170センチ、78キロと体は大きくないが、昨秋には最速146キロをたたき出し、スライダーの切れ味も増した。渡邊宏禎監督は「バッターから球の出所が見えないフォームとコントロールが持ち味。球の回転が良く、手元の伸びが素晴らしい」と語る。

 コロナ禍により、今季はほぼ3か月全体練習ができない中、根本は自宅周辺でランニングやダッシュなど自主練習を欠かさなかった。「性格も良く、真面目な努力家で、放っておいても安心な選手。理解が早く、成績も学年トップ。本人の希望を叶えてあげたい」と渡邊監督はプロ入りの夢を後押ししたい考えだ。

 今月から全体練習が始まり、7日の紅白戦では投球練習を再開して1週間、実戦2試合目ながら最速142キロを計測した。視察した巨人の柏田貴史スカウトは「総合力が高いピッチャーで楽しみ」と評価した。地元の日本ハムなど6球団が視察に訪れる予定になっているという。

 この2年間、結果としては不完全燃焼だった。同じ室蘭支部の駒大苫小牧に阻まれ、一度も北海道大会に出場できなかった。昨夏は5-6、昨秋は0-2とライバルに惜敗。自らクリーンアップに座る打線が威力を増し、雪辱を期していたラストイヤーも夏の甲子園大会と地方大会が中止になった。ただ、悔しさを晴らす舞台はまだ残されている。北海道独自の代替大会は支部だけではなく、南北海道大会まで開催予定だ。「個人としては夏に150キロ出すこと、チームとしては南北海道大会優勝が目標」と根本。20日から始まる対外試合、さらに7月に開幕する夏季大会でプロ入りへ猛アピールを続ける。

【動画】中学時代は136キロで侍ジャパン、高校では146キロでスカウト注目の苫小牧中央・根本の実際の映像

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