7年連続Bクラスの中日、浮上の鍵はDeNA戦? 交流戦なき120試合で頂点を狙う術
与田監督は開幕当初は早めにリリーフをつぎ込む計算
一方、過密日程の120試合をどう乗り切るか。CBCテレビ中日応援番組「サンデードラゴンズ」に出演した与田剛監督は1軍登録枠について「最初は(例年に比べ)投手は多めになる。開幕してすぐは先発もそんなに長いイニングを投げられないと思う」と発言。先発の怪我を防ぐためにも早めにリリーフをつぎ込む計算だ。
谷繁元信氏は同番組で「今年の鍵は中継ぎ陣。6連戦が続くので、勝ちパターンも2パターンくらい作り、なるべく3連投を避ける工夫が必要」と提言。岩瀬仁紀氏も中継ぎ陣について「シーズンが進めば、7人か8人で回すと思うが、開幕当初は9人登録しても構わない」と話した。
怪我については韓国サムスンライオンズ落合英二2軍監督の指摘が興味深い。「開幕直後、各チームとも野手は下半身、投手はわき腹の肉離れが相次ぎました。コンディションが万全ではない中、気持ちは高まる。すると、怪我のリスクは増します。サムスンも2軍から野手が次々に1軍へ呼ばれて、控え野手がたったの1人という試合もありました」と振り返る。
与田監督は「まずは怪我をさせないこと。特にナイター後のデーゲームは疲労が蓄積しやすい。うまくやりくりしながら、戦いたい」と週末の試合を中心にメンバー固定にこだわらない姿勢を見せた。2軍を含め、レギュラー以外の選手も重要だ。
9年ぶりの優勝へ。宿敵DeNAを撃破し、怪我を防ぐ。それには若手や新戦力の活躍、控え選手の底上げ、首脳陣の臨機応変な采配が必要だ。秋には胸を張りたい。「過去は過去。今年の中日は違った」と。
(CBCアナウンサー 若狭敬一/ Keiichi Wakasa)
<プロフィール>
1975年9月1日岡山県倉敷市生まれ。1998年3月、名古屋大学経済学部卒業。同年4月、中部日本放送株式会社(現・株式会社CBCテレビ)にアナウンサーとして入社。テレビの情報番組の司会やレポーターを担当。また、ラジオの音楽番組のパーソナリティーとして1500組のアーティストにインタビュー。2004年、JNN系アノンシスト賞ラジオフリートーク部門優秀賞。2005年、2015年、同テレビフリートーク部門優秀賞受賞。2006年からはプロ野球の実況中継を担当。現在の担当番組は、テレビ「サンデードラゴンズ」(毎週日曜12時54分~)「High FIVE!!」(毎週土曜17時00分~)、ラジオ「若狭敬一のスポ音」(毎週土曜12時20分~)「ドラ魂キング」(毎週金曜16時~)など。著書「サンドラのドラゴンズ論」(中日新聞社)。