西武辻監督「これも“プロ野球あるある”」 オリ鈴木優にプロ初勝利献上
「故障のスパンジーより“重症”なやつがたくさんいる」とボヤキも
■オリックス 6-0 西武(1日・メットライフ)
西武は1日、自慢の“山賊打線”がオリックス先発の鈴木優投手に5回ノーヒットに抑えられて6-0で敗れた。6年目の右腕にプロ初勝利を献上し、チームの連勝が4で止まった。
鈴木優とは5年前の2015年9月30日に1度だけ対戦しているとはいえ、事実上の“初物”。辻発彦監督は試合後に「これも“プロ野球あるある”でね。初物だから、どういう球種を投げるかは試合前に研究してミーティングもしているが、実際に打席で見る軌道、質はわからない。今までにいなかったタイプの投手で、絞りづらかった。次の対戦までに作戦を練るしかない」と淡々と語った。
西武先発の今井も負けじと、5回までノーヒット3四球に抑えていた。ところが6回、吉田正に打たれた初安打が先制2ランとなると、緊張の綱が切れたかのように連打を浴び降板。救援したドラフト1位ルーキーの宮川も炎上し、結局この回一挙6点を奪われた。
指揮官は「今井はよかった。お互いにノーヒットに抑えていたけれど、粘り負け。あそこ(6回)を乗り越えていけば……。もしくは(味方打線が)先に点を取ってやれば、また違うピッチングになり、勝てたかもしれないが、こういう試合もあるので、今後、先に点をやらない、踏ん張る力を見せてくれればいい」と評した。
打線は鈴木優が右腕の違和感を訴えて5回限りで降板した後も、8回先頭の中村が相手4番手のヒギンスから左前打を放つまでノーヒットに抑えられ、結局2安打無得点に終わった。
辻監督は「継投でノーヒットノーラン? 1人じゃないとピンとこないんじゃないの?」とおどけ「5回まで(鈴木に)ノーヒットに抑えられたことで、選手たちは悔しい思いをしていると思う。次に対戦する時に、借りを返してくれればいい」と気持ちを切り替えるしかなかった。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)