「重症なやつがいっぱい」 西武辻監督の発言に発奮した“山賊打線”のキーマンたち
源田も2安打、犠牲フライも、木村好走塁に指揮官「しめしめ」
2番の源田も4打数2安打で、5回には貴重な勝ち越し中犠飛も打ち上げた。辻監督もこの日ばかりは「源田も森もモヤモヤとしていたけど、感じが良くなってきた」と納得顔である。さらに8回には、2死走者なしから右前打で一塁に出た8番・木村が、続く金子へのカウント1-2からの5球目にスタートを切り、打球が右翼手の定位置のやや右に飛んだのを見ると、そのままスピードを緩めず一気にホームイン。辻監督を「サイン通りで、しめしめといったところ。あえてあのカウントで走らせたが、まさかホームまで帰ってきてくれるとは」と大喜びさせた。
理想的に打線がつながり、15安打9得点で快勝。しかし、なかなか完璧とはいかないもので、先週のソフトバンクとの6連戦で5本塁打を量産した4番・山川は、森らと入れ替わるように、2日現在オリックス相手の3試合では12打数ノーヒット5三振と急降下。先週まで今季打率.310を誇っていた中村も、オリックス戦3試合は9打数1安打で.263まで落とした。
全員が好調のままシーズンを過ごすことは難しい。好不調の選手がお互いを助け合い、白星を拾っていける方が理想的というべきか。まだまだ不完全燃焼の“山賊打線”だがチームは3位をキープしている。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)