オリックス浮上のために必要なもの 元監督・森脇氏が指摘する“目に見えないミス”
「1つの勝利を手にすることは簡単ではない」
ここ数年オリックスでは守りのミス、ここでもう1点が……のコメントが続いている。2014年にはソフトバンクと優勝争いを演じリーグ2位となり、大きな盛り上がりを見せただけに、森脇氏は現状のオリックスをこう分析する。
「シーズン中、試合中は如何に切り替えるかが重要だが、一方では失敗としっかり向き合うことが向上を生む。協力原理が働く組織では必ず的確な改善策が見つかり、それが良い準備に繋がるからだ。スキル習得は1か月のキャンプで到達するものではない」
キャンプで仕上げてきたものはシーズンに入っても時間を有効に使い継続して行うことが重要。森脇氏は特に守備、走塁面にはしっかりとしたノウハウを持ち、継続すれば確実に成果が出て、正しい練習は嘘を付かないと感じている。
「今はフラットな立場でスポーツ界が盛り上がるよう応援しているが、先週の戦績を見るとオリックスのことは気になる。オリックスには優秀な選手が沢山いる。実は熱いファンも沢山いるのだ。逞しく強い選手の数が増え、チームとして戦えば必ず上位争いすると確信している」
今のオリックスに必要な部分は至ってシンプルだ。
「試合を完結させるに必要な27個のアウトを1つ1つ確実に取ること。そして奪えるところでは確実に点を取る。1つの勝利を手にすることは簡単ではない。地味なことだが小さな積み重ねが最後はものを言うことになる」
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)