ダルビッシュが新球“スプリーム”解禁 投手コーチが語る11球種も操れるワケ
5日に登板した紅白戦で新球種も試投していたというダルビッシュ
4日(日本時間5日)に本拠地リグレー・フィールドで行われた紅白戦に登板し、2回を無失点に封じたカブスのダルビッシュ有投手。この試合で自粛期間中に開発、習得した11種類目の球種“スプリーム”を試投したことに米メディアが注目している。
MLB公式サイトは「ダルビッシュの新球は『スプリーム』という名を冠する」との見出しでダルビッシュの新球についてレポートした。このスプリームはスプリットとツーシームを融合させた球種でダルビッシュが新型コロナウイルスの感染拡大で自主練習となっていた期間中に考案。自身のSNS上で公開すると、親交が深く、オンラインサロンでも議論を交わすソフトバンクの千賀滉大投手らも実際に実戦でこのボールを投げている。
MLB公式サイトの記事では、紅白戦で右腕がこの“スプリーム”を数球、試投したという。カブスのトミー・ホトビー投手コーチは「彼が(新球種に)取り組んでいるのを見るのは単純におもしろいよ。なぜなら彼は私たちの多くができないこと、一度もできなかったことをたくさんすることができるから」と絶賛し「(捕手のビクター)カラティニは新球についてたくさんのいい感想を持った」と話している。
昨季習得したナックルカーブとハードカッターを含め、これで11種類の球種を操ることになるダルビッシュ。記事では右腕がこれだけの球種を操れる要因として、ホトビーコーチの話として「ダルビッシュはカブスが持っているデータに熱心に向き合うことが好きで、自分自身について数多くの研究を行っている」「なによりも、ダルビッシュにはボールにスピンをかけ、巧みに操作する生まれ持った能力がある」と挙げる。
同コーチは「彼を特別な存在にしているのは、彼がスライダーあるいはカッターを投げられるだけでなく、もし私たちが打者に応じて(その変化に)より奥行を求めたり、より大きな落差を求めたり、あるいはより大きな弧を描くような動きを求めれば、彼はそれらの変化を実現できるという事実だ」とも評価する。新たな武器を手にしたダルビッシュ。七色ならぬ“十一色の魔球”を携えた右腕には、カブスの大黒柱としての活躍を期待したい。
(Full-Count編集部)