11人の“世界一”を自負する仲間 山口唯一の夏甲子園V・柳井「思い出の選手名鑑」
「右文尚武」(文武両道の意味)の校訓の下、目標達成を掲げる
◇舛永隆宏監督
本校は、校訓『右文尚武』(文武両道の意味)の下、甲子園出場と希望進路の実現の2つの目標達成を掲げる公立進学校です。野球部としては山口県唯一の夏の全国優勝という実績があり、2022年に創部100年を迎える、地域・OB・保護者からの大きな期待を背負った伝統校です。また、保育園や小学生に野球を教えたり、地域の老人ホームの慰問や清掃活動などのボランティア活動にも積極的に取り組み、地域から応援され愛される存在になっています。
部の運営は、PBL(プロジェクト学習)の考え方を基にしたプロジェクト方式を採用しています。「甲子園出場」という目標達成のために必要なプロジェクトを作り、そのプロジェクトの運営を部員たちが行います。練習メニューの策定、練習の実施、効果の測定、振り返り、報告などを全て部員が行っています。今年は「バッティング」「メンタル」「フィジカル」「体重」の4つのプロジェクトを運営し、着実の成果を残してきました。プロジェクト方式にして以降、部員の考える力、主体性、課題解決力が高まり、試合でも終盤の逆転劇や粘り強さ、接戦での強さに繋がっていると感じています。
今年の3年生は、昭和59年以来36年間出場出来ていない「甲子園出場」を目標に掲げ、日々懸命に練習に取り組んできました。夏の新人大会では準優勝となりシード権を獲得したものの、秋季大会では3回戦敗退。その悔しさを胸にこの冬は例年以上の厳しいトレーニングを積んできました。その矢先の臨時休校、そして甲子園中止。特に3年生は本当に落ち込み、かける言葉もありませんでした。しかし、その後山口県でも代替大会(メモリアルカップ2020)の開催が決まり、今は「メモリアルカップ優勝」に目標を切り替えて、今まで以上の良い雰囲気で激しい練習に取り組んでいます。大会が待ち遠しく楽しみな仕上がりになってきました。今大会での柳井高校の大活躍、是非ご期待を下さい。
(Full-Count編集部)