ダル、田中、前田は「ローテの主要人物」 有識者20人が先発投手を4ランクに格付け
20人の有識者から意見を集約し、WAR上位者61人を4つのカテゴリーに格付け
メジャーリーグ最強のエースはいったい誰なのか? 米メディア「ジ・アスレチック」が球界関係者20人による先発投手の格付けを発表。カブス・ダルビッシュ有投手、ヤンキース・田中将大投手、ツインズ・前田健太投手らの名前も挙がっている。
記事では、何十年にわたって球界にいて野球の才能の進化を見てきた人、より最近球界にかかわりデータや若い才能について詳しい人、トップレベルの決定権を持つ人、最前線で才能を評価する人、フロントとフィールドの両方の世界に詳しい人、複数の役割がある人など、様々な経験を持つ20人の有識者から匿名を条件に意見を集約。2019年ファングラスのWAR成績上位60人に、契約が遅かったためそこに含まれていなかった元サイ・ヤング賞左腕ダラス・カイケルを加えた61人から、「エース」、「エース志願者」、「2番手、3番手」、「ただの人」の4つのカテゴリーに分けて格付けを作成している。
このうち、ダルビッシュ、田中、前田の3人は「2番手、3番手」にランクイン。ダルビッシュについては「球界で最も理解しづらい投手かもしれない。彼が素晴らしいときは、2019年後半のような活躍をする。彼のように華々しいプレーが出来る投手は本当に少ない」と13試合81回2/3を投げて防御率2.76、118奪三振、7四球5死球だった昨季後半戦の投球を称賛。一方で「では、2017年以降の防御率が4.02であることをどう説明すればいいのか?」と、投球に好不調の波があることを指摘した。
田中については「球界で独占的な活躍をしてきたというわけではないが、ブロンクスでの1億5500万ドル(約166億円)の契約の期待に応えてきた。大きな怪我もなく、8度のプレーオフでの成績は防御率1.76だ」とポストシーズンでの貢献度を評価。前田については「ドジャースでレギュラーシーズン中に先発するほど良い投手だ。ドジャースは彼のことを、右打者に対しては球界最高の投手の1人と考えていた。ツインズは、マエダが左打者に対しても同様な結果を出すことを望んでいる」と所属した2球団での評価と期待値を伝えている。
最上位である「エース」のカテゴリーにはヤンキースのゲリット・コール、メッツのジェイコブ・デグロム、ナショナルズのマックス・シャーザー、アストロズのジャスティン・バーランダーら錚々たる名投手が名を連ねた。ダルビッシュら3人が位置付けられた「2番手、3番手」のランクについて、記事では「『エース志願者』の投手がこのカテゴリーに入ることもある。しかし、そことの違いは、このグループがエリートレベルになる可能性が少ないことだ。それでも彼らは確実な存在で、ローテーションのアンカー(主要人物)となる」と説明。現状はメジャートップクラスとまではいかないものの、今後さらなる活躍が期待される。
(Full-Count編集部)