藤浪よ、和製ランディ・ジョンソンを目指せ… 阪神OB藪恵壹氏が送る大胆提言

藪氏が勧める、高身長でサイドスロー気味な藤浪が参考とすべき人物は…

 もし藤浪がサイドスロー気味の今のフォームを保つのであれば、ポイントとなるのはボールをリリースする時に地面に対して手首を直角に立てることだという。そして、最高の手本となるのが、メジャー通算303勝を挙げ、サイ・ヤング賞に5度輝いた名左腕、ランディ・ジョンソンだとした。

「身長が高くて、腕が長くて、サイドスローで体を横に振る典型は、ランディ・ジョンソン。彼のピッチングを良く見てみると、ボールが手から離れる時、手首は地面に対して垂直になっています。そこがしっかり決まっているから、ボールをしっかり操れるんですね。だから、藤浪投手はランディ・ジョンソン型でいくのも1つの手。ランディは左腕なので、彼の映像を鏡に映して見て参考にするとか、そういう工夫をしてみるのもいいと思いますよ」

 藪氏が和製ランディ・ジョンソンへの道を勧めるのも、ひとえに藤浪が持つ才能を認めているからだ。この日も「球威とスピードは十分あった」と評価。「肝心なコントロールが…」と苦笑いするが、「そこはハードルを上げすぎないで、6、7回を投げて3、4点で抑えることを意識すれば、徐々にコントロールもついていいピッチングになると思います」と期待を込めた。

「まだまだチャンスはあるし、タイガースとしては先発ローテのワンピースとして藤浪投手が入ってくると大きいですよ。中田(賢一)やガンケルとは、やっぱり違ったボールを投げますから。今日はそんなに余裕はなかったと思うけど、1つ勝てばポンポンポンと続きそうな雰囲気を感じました」

 藤浪が7回途中でマウンドを下りた時、甲子園のファンは拍手を送り、健闘を称えた。今季はまだ始まったばかり。この日のピッチングを足掛かりに、次回はどんな投球を見せてくれるのか期待したい。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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