帝京が9年ぶり13回目Vで東海大菅生と東京決戦 前田監督「よくぞここまで頑張ってくれた」

失った甲子園の目標、それでも最後はチーム一丸で頂点に上り詰めた

「選手たちは落胆していました。6月から練習を始めたんですが、士気が落ちた時期はあった。でも最後まで高校野球やろうと。やらないと2年半が無駄になってしまうと励ましてきました。だんだん本気度が増して、選手たちが応えてくれました」

 主将の加田を中心にチームがまとまった。独自の東西・東京大会は従来の選手権と異なり、毎試合、登録メンバーを変えられる。帝京も3年生を入れ替え、全員が今大会に伝統のユニホームに背番号を付けて出場した。

「3年生を2回戦の初戦で全部で出させてあげたの大きかったですね。スタンド(の応援)に戻った3年生もいますが、最後まで一生懸命やってくれました」

 大きな目標はなくなってしまったが、特別ルールが新しいチームの力を見出したのかもしれない。9年間、遠ざかっていた頂点からの景色は、また違った見え方がした。東東京の頂点に立った同校は10日に西東京大会を制した東海大菅生と“東京決戦”を行う。甲子園出場26度出場の名将はまた新たな眺めを見届けに行く。

(Full-Count編集部)

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