「あそこまで極端に内角高めに…」 “因縁対決”での頭部付近へ投球連発にジャッジも怒り
18年サバシアの“報復死球”が発端、この試合では当時の“役者”が揃っていた
■レイズ 5-3 ヤンキース(ダブルヘッダ―2試合目・日本時間9日・タンパ)
2018、19年に相次ぐ乱闘劇で物議を醸した“因縁対決”は今年も続いているようだ。8日(日本時間9日)に行われたレイズ-ヤンキースのダブルヘッダー第2試合で、レイズの投手による再三に渡る頭部付近への投球が繰り返された。その危険投球を批難したとみなされたヤンキースのテームズ三塁コーチ、そしてテームズ三塁コーチをかばったとしてブーン監督らが退場処分に。主砲のアーロン・ジャッジ外野手もこの状況に苦言を呈している。
ダブルヘッダー第1試合をヤンキースが8-4で制して迎えた第2試合に事件は起きた。3回にレイズ2番手のカスティーヨがルメイヒューの内角高めに投球すると、5回には4番手のキトリッジがウルシェラとルメイヒューの頭部付近へ。相次ぐ危険な投球に抗議したテームズ三塁コーチと、それを庇おうとしたブーン監督に退場が宣告された。試合後ブーン監督は「彼(球審のビック・カラパッザ)はマーカス(三塁コーチ)の発言を勘違いした。彼は退場されるべきではなかった」として、三塁コーチのテームズ氏の発言はあくまでキトリッジに向けたものであったと語っている。
ヤンキースとレイズの“因縁”は、2018年にヤンキースのCC・サバシア投手(2019年限りで現役引退)がビーンボールへの“報復死球”をしたことが発端。MLB公式サイトによると、この日の審判は2年前の試合と同じビック・カラパッザ氏。頭部付近へ投げたのも同様のキトリッジと不穏な要素が揃っていたことを伝えている。
収まらぬ“因縁”に主砲のジャッジも「これはどちらかというと、過去のことが関わっているね。普通そういうことがあったら忘れないよ。内角高めの球が続いていけば、それは厳しい状況。僕たちには強打者が揃っているから、相手も内角を投げてくることはわかっている。だけど、あそこまで極端に内角高めにボールが来たら、ダグアウトからも(怒りの)声が聞こえるものさ」と苦言。ヤンキースには田中将大投手、レイズには筒香嘉智外野手とともに日本人選手も在籍。この対決は今季も注目を集めそうだ。