甲子園に響き渡った雄叫び 智弁学園2年生左腕・西村が大会No1右腕と互角の投げ合い
小坂監督も力投を称える「3回からものすごくいいピッチングになった」
「自分が投げ勝ってやると。最後の最後まで投げ合いたいと思っていた」
打者を打ち取る度に雄たけびを上げ、気迫を全面に押し出し大会No1右腕の中京大中京・高橋宏斗投手(3年)と互角に投げ合った。智弁学園の2年生左腕・西村王雅投手はタイブレークの末敗れたが9回1/3、7安打7奪三振4失点(自責2)、150球の力投だった。
初回は「足が地につかなかった」と4安打を集中されいきなり3失点。それでも2回以降は立ち直り、伸びのある130キロ後半の直球とカットボール、スライダーを軸に昨秋の王者・中京大中京打線を手玉にとった。
4回の先頭から5回にかけ4者連続三振を奪うなど相手に流れを渡さない気迫の投球。「気持ちだけは誰にも負けない自信はあった」と、好投手との投げ合いにも一歩も引かない投球。打っても1点を返した4回には2死満塁から148キロの直球を弾き返し一時は同点に追いつく2点タイムリーを放った。
小坂将商監督も1人で投げ抜いた2年生左腕に「立ち上がりが少し悪かったが3回からものすごくいいピッチングになった」と評価した。
延長10回は自らの失策も絡み悔しいサヨナラ負けとなったが「全国レベルの力が分かった。先頭に立って1から作り直して(来年の)春、夏とどっちも日本一になりたい」と、聖地に帰ってくることを誓った。