楽天で進化を見せる助っ人ロメロ 打撃指標や傾向から見える好調の要因とは?

ど真ん中、そして内角低めで高い打率を示すロメロの打撃

 また、SecAにおいても昨季までに比べて.160以上の差が出ており、こちらの面でも長足の進歩が見られる。長打力、出塁率ともに、ロメロ選手にとっては従来からの長所といえる分野だったが、今季はそれらの武器をさらに研ぎ澄ませているということがOPSを含めた各種の指標にも表れている。

 次に今季のロメロが記録している、投球コース別の打率について見ていきたい。

今季のステフェン・ロメロのコース別打率【表:パ・リーグ インサイト】
今季のステフェン・ロメロのコース別打率【表:パ・リーグ インサイト】

 多くのコースで打率.300以上を記録していることがわかる。ど真ん中の打率は.750、インコース低めの打率が.857と、2つのコースを極めて得意としている点は興味深い。打者によってはこのコースなら高い確率でヒットにできるという、いわゆる「ツボ」のようなものを持っているケースが往々にしてあるものだが、今季のロメロにもそれが2つある。

 また、低めのボールコースの球に対しても一定の打率を記録しており、ローボールヒッターの傾向も。それでいて、高めの球に対してもストライクゾーンであれば.300以上の数字を記録しており、総じて穴が少ない打撃を見せていることが、今季の好成績にもつながっているのではないか。

 得意としているコースが多いが、アウトコースの低め、インコースの真ん中という2つのコースに対してはやや苦しめられているようだ。インコース、アウトコースともに他の高さに来る球は得意としているだけに、この2つのコースへの対応策を見いだせれば、さらなる打撃成績の向上も見込めるかもしれない。

満遍なくどの球種にも高い打率を残し、苦手な球種が見えない

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