大学野球フューチャーズリーグが開幕 コロナ禍で奪われた新入生たちの“スタート”

天理大ラグビー部のクラスター発生について「怖さはある。でも…」

 見渡せば大学では全国的にリモート学習が導入されており、学生は大学のキャンパスに足を踏み入れることすらないまま、すでに5か月が経過しようとしている。地方出身者のなかにはアパートを引き払い、地元に帰って授業を続けている者も多いという。サークルやアルバイトなどの課外活動もままならず、大学に入った意味を見出しづらい状況のなか、活動が許可されている部活動は学生にとっては大きな拠り所のひとつだ。

 もちろん、活動にリスクがないわけではない。天理大ラグビー部のクラスター発生とそれに起因する大学全体への風評被害も決して他人事ではないという。桐蔭横浜大の斎藤監督は「どうしようもないですよね。やるべきことをやって出たときは仕方ない。だから、選手にはやるべきことはやってくれと伝えています。怖さはある。でも怖いからといってやりたくないという気持ちはない」とキッパリ。鳥山監督も「我々が恐れたら学生たちのチャンスの場がなくなってしまう。そこは大人たちがその場所を守ってやらないと。守ってやるというのは責任を取りたくないから何もやらせないということではなく、あらゆる対策をとってできる限りのことをやっていくことだと思ってる」と指導者としての責任を語る。

 六大学の春季リーグ戦、甲子園交流試合は大きな追い風となったと両監督。学生野球もコロナ禍と共存する形を模索している。

(佐藤佑輔 / Yusuke Sato)

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