5位低迷で霞む3連覇への道… 西武・辻監督を悩ませる“ポスト秋山問題”
育成出身20歳の高木は故障、木村は対左投手撃ちが課題となった
なんとも惜しまれるのは、育成選手出身で3年目・20歳の高木である。今月11日に1軍昇格を果たすと、13日から3試合連続で1番で先発し、14打数5安打、打率.357。14日の楽天戦では3安打猛打賞でお立ち台に上がったほど。ところが、故障で16日に1軍登録を抹消され、あっという間に姿を消した。
19日からは、14年目・31歳のベテラン木村が5試合連続で1番で出場。23打数8安打、打率.348とピカイチの結果を残した。しかし、左投手に対しては今季.321の高打率をマークしながら、右投手に.213とまるで別人になるのがネック。25日の日本ハム戦の相手先発は右の上沢で、6試合ぶりに左打者の鈴木が1番に入ったのだった。他に、本来クリーンアップの外崎が2試合務め、7打数1安打、打率.143に終わっている。
1番が定まらないせいか、2番を打つ源田も今季打率.236と絶不調。1、2番が出塁できないとなると、ポイントゲッターの森、山川、外崎は腕の振るいようがなく調子も出ない。昨季も1番を打った106試合で打率.315、出塁率.397をマークした秋山の偉大さを、改めて認識させられる展開となっている。
辻監督は25日の敗戦後、2回までに3点を失いながら、3回以降修正し6回まで追加点を許さなかった先発投手・高橋光について「序盤に3点も取られると、攻める方は打つしかなくなり、あとでこたえる」と苦言を呈した。しかし、たとえ5点ビハインドでも度々ひっくり返してみせたのが、一昨年、昨年の山賊打線であった。リーグ3連覇は遠のくばかりだが、新たな1番の成長を気長に待つしかないのだろうか。