スタンドから罵声「金返せ!」 西武5連敗に辻監督「序盤に7失点はキツイ」
先発の榎田が3回までに7失点でKOされる苦しい展開に
■日本ハム 8-5 西武(26日・メットライフ)
西武は26日、本拠地メットライフドームで行われた日本ハム戦に5-8で敗れ、今月6日から13日に7連敗を喫して以来、今季2度目の5連敗となった。借金は今季ワーストタイの8に膨らんだ。5回には中村剛也内野手がボテボテの三塁内野安打で通算1500安打を達成したが、勝利で飾れなかった。
またもや先発投手が序盤に炎上した。榎田は2回にビヤヌエバに先制3号3ランを食らうなど、3回途中7失点KO。いきなり7点ビハインドからのスタートでは、さすがの山賊打線もキツかった。
6回にスパンジェンバーグの7号3ランなどで一挙5点を奪い、2点差に追い上げる一幕もあったが、リードされている状況であえて9回にマウンドへ送った守護神・増田が、先頭の渡邉に左翼ポール際へ手痛いソロを浴びて万事休す。
先発投手が序盤に大量失点するのも、味方打線が追い上げた後でリリーフ陣がダメ押し点を許すのも、前日25日のリプレーを見るかのよう。辻発彦監督は試合後「序盤の失点が痛かった。競っていかなくてはいけないのに、7点はキツかった。榎田はコントロールがいまひとつ。球威がなければコントロールで、といかなくてはいけないのに」と嘆き節だった。
この日は、主将の源田が打撃不振で今季初のスタメン落ち。それでも7回の守備から途中出場し、9回に巡ってきた打席では中前打を放った。辻監督は「(相手先発の)杉浦との相性が悪すぎたから。やはりショートは源田。最後に1本出て、これを機に(調子を)取り戻してくれたら」と祈るように言った。
入場制限の中でも4604人に上った観客の一部からはついに「何やってんだよ!」「金返せ!」と罵声も飛んだ。2年連続パ・リーグ覇者の不振の闇は深い。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)