DeNA浜口、“6回の壁”突破も勝てなかった要因は? ラミレス監督「失投が2つあって」
課題の6回に四球から勝ち越し点を献上、ラミレス監督「失投が2つあって」
■広島 4-2 DeNA(26日・横浜)
DeNAは26日、横浜スタジアムで行われた広島戦に2-4で敗れた。先発した浜口が6回3失点で今季2度目となるクオリティースタートの投球を見せたが、勝ち星にはつながらなかった。
浜口は今季初登板となった6月23日の中日戦に9回途中無失点で勝ち投手になって以来、8試合で6回を完了できない試合が続いていた。ちょうど1週間前の広島戦では、序盤に2点リードをもらい、自身は5回まで無失点に抑えたが、6回に1死から堂林に本塁打を打たれ、この回途中に87球で降板。後を継いだ国吉が、田中広に同点本塁打を打たれて試合は引き分けで終わり、勝ち星も逃した。
2週連続となる対戦の登板前、浜口は「特別、何かを変えるつもりはない。お互いに先週のイメージが残っている中での対戦で、自分にプラスになるような投球をしたい。まずは自分のいいボールを投げることに重点を置いていきたい」と話していた。
しかし、前回の対戦でのイメージは、左腕にとって必ずしもプラスにはならなかった。7月と先週の対戦では勝ち負けがつかず、“3度目の正直”を狙った26日は、初回に1死一、二塁とされたが、4番の鈴木誠を併殺打に打ち取ってピンチを逃れると、2、3回は3者凡退と順調な立ち上がりだった。広島先発の野村も好投し、両チーム無得点の均衡が破れたのが4回。浜口は1死から堂林に安打を打たれたのを皮切りに、鈴木誠、松山に連打を許して2点を奪われた。
それでも、5回に梶谷の2ランが出て2-2と試合は振り出しに戻ったが、浜口がこれまで超えられなかった6回、完了こそしたものの、勝ち越しを許して勝ち投手の権利も得ることなくマウンドを降りた。この回の失点も2打席連続となる松山のタイムリーだったが、失点のきっかけとなったのは、1死から堂林に与えた四球だった。
前回、イニング途中の降板に追い込まれた本塁打を打たれた堂林が、この日は2度の失点の起点となっていた。第1打席でも四球を与え、3打席とも出塁を許した相手は、前回の対戦でも本塁打だけでなく、二塁打も打たれて2安打されており、今季の対戦成績は9打席で5打数4安打、4四球で対戦打率.800と、ここまでのイメージで言えば、明らかに苦手としている相手にやられた形になった。
試合前に「変化球の精度にまだ甘いところがあり、ストライクとボールがはっきりしてしまうところがある。そうなると長いイニングを任せることは難しくなる」と浜口の欠点を指摘していたラミレス監督だが、9試合ぶりに6回を完了した浜口を「失投が2つあって3失点してしまったが、前回までよりはずいぶん良くなった」と認めた。失投とは松山の2本を指すと思われるが、それ以前に前回までの悪いイメージを払拭できなかったことが、好投を勝利に結びつけられなかった要因と言えそうだ。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)