今季で見納めかもしれないワンポイント パ各球団の“左キラー”事情は?

日ハム公文、オリックス海田らも左の中継ぎとして活躍

 また、公文克彦投手もブルペンに欠かせない存在。プロ初登板から182試合連続無敗の日本記録を打ち立てた「負けない男」。吉川光夫投手、石川慎吾外野手との交換トレードで大田泰示外野手とともに2016年のシーズン終了後に北海道日本ハムに加入。今季は7月末に怪我のために出場選手登録抹消となっており、復活が待たれる。

 昨季、さまざまな役割で奮闘した4年目の堀瑞輝投手も忘れてはいけない。シーズン序盤はブルペンで起用も、オープナーやショートスターターとして10試合に先発、中継ぎとして43試合の計53試合に登板した。8月4日、6日には、異例ともいえる2試合連続オープナー起用にも順応。オフには偉大なる先輩の宮西と自主トレをともにした。ここまで安定した成績を残しており、さらなる飛躍が熱望される。

【オリックス】
 オリックスでは昨季、海田智行投手が良い働きを見せた。2015年は48試合で防御率2.61、2016年には、50試合で防御率2.78と左キラーとしてフル回転したが、2017年に左ひじを手術。以降は登板数が減少していたが、2019年に復活。キャリアハイの55試合に登板し、防御率1.84で22ホールドを記録。カットボールを軸に打たせて取る投球スタイルで、今季もブルペン陣を引っ張りたい。

 これに続くのが、山田修義投手だろう。一時は育成落ちなど伸び悩む日々が続いたが、9年目の2018年8月に1軍に昇格すると、NPB最多タイの月間18登板を記録するなどフル回転。昨季序盤は2軍暮らしが続いたものの、7月に1軍定着して40試合に登板。ワンポイントから回跨ぎまでさまざまな役割を全うした。ここ2年、夏場のブルペン陣を救い続けている「夏男」のシーズンを通した活躍に期待したい。

 左キラー候補として注目したいのが、6年目を迎える齋藤綱記投手。2017年の秋、オーバースローからサイドスローへのモデルチェンジを果たした左腕はの武器は、出どころの見えにくいフォームから繰り出される変化量の大きいスライダーだ。ウエスタン・リーグでは2018年から2年連続で防御率1点台前半を記録するも、1軍ではなかなか結果を残せず。初の開幕1軍入りを果たした昨季も、11試合で7回9四球、防御率10点台と苦しんだ。課題の制球力を克服し、今季こそ左キラーとして名をはせたいところだ。

 以上のように各球団の左キラー事情を振り返ってみると、左の中継ぎと言えど一概に左打者が得意な投手ばかりだとは言いきれないことがわかる。実際起用する側としても、左打者はもちろんのことながら、右打者に対しても苦手意識なく投げてくれる中継ぎ左腕の方が望ましいことは確かだろう。それでも、左の好打者が多いパ・リーグという舞台で、彼らを一人一殺で斬って取る「必殺仕事人」の大和魂には、ロマンを感じずにはいられないのだ。今季限りで見納めとなるかもしれない彼らの勇姿を目に焼き付けてほしい。

(「パ・リーグインサイト」岩井惇)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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