松坂、涌井、細川… 3球団以上を渡り歩いた選手たちが備える、必要とされる魅力

パ4球団目のロッテ・細川には、正捕手・田村への指導も期待される

【ロッテ】
・細川亨(西武、ソフトバンク、楽天、ロッテ)
 今季でプロ19年目を迎える大ベテランは、パ・リーグ全6球団中4球団のユニフォームに袖を通してきた。堅実な守備が持ち味で、過去にはリーグ最高の盗塁阻止率を3度記録し、ベストナインとゴールデングラブ賞も2度ずつ獲得している。楽天に移籍してからはその経験を生かして、試合の行方を左右する終盤の出場がメインとなっていた。昨季4球団目となるロッテに加入すると、年齢で言えば15歳も年下となる正捕手・田村龍弘をプレーと指導の両面から支えた。パ・リーグを知り尽くした細川が、チームに与える好影響は計り知れない。

【日本ハム、オリックス】
 この2チームでは3球団以上に所属した選手は在籍していない。そのため、ここでは「のべ3球団」に所属した選手について取り上げたい。

 まず、日本ハムの鶴岡慎也捕手だ。2003年から2013年まで日本ハムの正捕手として活躍し、2014年にソフトバンクに移籍。2018年に再び日本ハムに復帰し、チーム内では最も古い時代を知る選手だ。米球界を含めるのであれば、2011年に巨人からMLBに挑戦し2017年に日本ハムに加入した村田透投手も挙げられる。

 オリックスでは、ダイエー、その後身であるソフトバンク、オリックスと3つのチームのユニフォームを着た山崎勝己捕手が最もこれに近いと言えるだろう。ちなみに、2020年シーズンでダイエーに所属した経験のある選手は明石健志内野手、和田毅投手と山崎の3人で、今季でプロ20年目を迎える山崎はその中でも最古参。昨季は1軍に帯同しつつ、当時6年目の若月健矢捕手をサポートした。

 同じプロ野球選手でも、1つのチームでプロでのキャリアを全うする選手がいる一方で、ここで挙げたように複数のチームに活躍の機会を見いだす選手もいる。こうした選手のバックグラウンドに注目すると、さらに応援にも熱が入るはずだ。

(「パ・リーグ インサイト」吉田貴)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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