DeNA、首位巨人を追撃する鍵はラミレス監督のデータ野球? 守護神・山崎の起用法に注目
山崎はビジターでは12試合、11回2/3、1失点(自責点1)、防御率0.77、被打率.244
そして、今ベイスターズファンが注目しているのが、昨年まで2年連続セーブ王に輝きながら、今季防御率5.76(成績は30日現在、以下同)の不振にあえぎ中継ぎ降格中の守護神・山崎の起用法だ。ラミレス監督は「ストレートは徐々に良くなっているし、(中継ぎ降格後も)モチベーションをキープし、チームのためにベストを尽くしている」と評価しながらも、「ホームゲームでの防御率が10点以上、被打率が.350前後では厳しい」と指摘している。
実は今季の山崎は、本拠地・横浜スタジアムでは27試合に登板し、13回1/3、15失点(自責点15)、防御率10.13、被打率.345と散々。しかし敵地では12試合、11回2/3、1失点(自責点1)、防御率0.77、被打率.244と抑えており、“外弁慶”状態なのだ。ちなみに昨季は逆に、ホームゲームで防御率1.72、被打率.168、ビジターで2.31、.242だった。
山崎は28日と29日にも本拠地でのヤクルト戦に中継ぎで連投し、1球1球「おりゃ!」と雄たけびを上げながら投げ込んだが、本来の球威には程遠かった。28日は2死から青木に二塁打、山田に左前適時打を許し1失点。29日も青木に中前打、村上に左線二塁打を浴びたが、なんとか後続を断ち無失点で切り抜けた。仮に今後ビジターで好投しても、本拠地での数字を改善しない限り、指揮官の信頼を取り戻すのは難しそうだ。
試合前練習での観察やひらめきも基にしながら、詳細なデータで根拠づけて選手を起用するラミレス監督。巨人との直接対決では、どんな采配で立ち向かうのだろうか。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)