巨人にとっていいことづくし…専門家絶賛の原監督のマネジメント力とは?
普段は守備固めで出場する選手もアピール「監督、コーチをもっと悩ませるくらいに」
「今日は12点のリードを守ればいいという試合。若手の選手たちは、普段守備固めで出ている選手たちだから守備力は上がるし、その中で結果を残した選手もいた。増田大は足で自分のポジションを築いた選手だが、この日は打席でもヒットを打った。松原の本塁打も良かった。高めの直球に対し、少し上からヘッドを立てて打った。ああいう高さのボールをポップフライにすると、次のチャンスがなくなる時もあるが、あれを打ったことでしばらく使ってもらえて、もっとチャンスが回ってくる」
そして、こうした若手の競争が激化していけば、ほかの選手への刺激にもなり、相乗効果になると野口氏は指摘する。
「他のメンバーももっと結果を出していかないと、投手を1枚増やしたり、違うタイプの野手を上げようという話になった時に、2軍に落とされてしまう。スタメンを決める時に、監督、コーチをもっと悩ませるくらいにならないといけないし、そこで競争が生まれる」
この日、原監督は有事に備え、捕手の炭谷、内野手の吉川大の2人をベンチに残し、残りの野手6人全員にチャンスを与えた。一方で6回には1死一、二塁のチャンスで降板予定の田口に打席が回ると、代打を送らず、そのまま打席に立たせ、7回のマウンドに沼田を送り込む余裕もみせた。結果は三振に終わり、追加点とはならなかったが、大量リードの余裕があったからこそできた、メリハリの効いた采配だった。
東京ドームでのDeNA3連戦の後は、甲子園での阪神4連戦、ナゴヤドームでの中日3連戦、そして東京ドームに戻ってのヤクルト3連戦と試合が続く巨人。この日、原監督がレギュラー陣に積極休養を与えた効果は、この先の3カードで出てくることになりそうだ。
(Full-Count編集部)