BC栃木・北方悠誠、復帰初登板で154キロ 1回無失点「なんとか押さえられた」
ドジャース傘下マイナーでキャンプインもコロナ禍で古巣復帰
ルートインBCリーグ栃木の北方悠誠投手が5日、敵地での埼玉武蔵戦で復帰後、初めてとなるマウンドに上がり、1回を打者3人を9球抑えた。最速154キロを叩き出すなど、球威あるストレートで攻め、相手打線を寄せ付けなかった。
久しぶりの実戦登板だった。栃木でプレーしていた昨季途中、ドジャースとマイナー契約を結んで渡米。ルーキーリーグなどで練習と実戦を積み、米球界で一歩を踏み出した。今季はドジャース傘下マイナーの一員としてキャプインしたものの、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響によりキャンプは中断。結局、マイナーはシーズンそのものが中止となってしまったため、3月に帰国して古巣でもある栃木のグラウンドを借りて練習していた。
昨オフにオーストラリアで開催されたウインターリーグに参加して以来、この日が初めての実戦マウンド。先頭打者に四球を与えて「入りがちょっと硬かったかな」と振り返る。だが、続く打者を初球で併殺に仕留めると、最後は3球で空振り三振。「上手いことゲッツーを取れて伸び伸び投げられたかなと思います」と振り返った。
まだシーズンを通じてプレーしたことはないが、米球界に触れ、伸ばしたい長所が見つかれば、直したい修正点も見つかった。課題を持ち帰ってきた日本では「あと1つ変化球があれば、投球の幅が広がる」と新球に挑戦している。150キロを超えるストレートに自信を深め「ゾーンに投げられたら、ファウルだったり空振りを取れていたので、そこの精度をもっと上げて戻りたい」と話した。
未曾有の出来事に予定通りに行かないこと続き。だが、それでも「全体にレベルアップして帰りたい」とメジャー挑戦を諦めるつもりはない。まずは日本の独立リーグ・ルートインBCリーグで足場固め。栃木への在籍期間は短かったが。恩返しの意味を込めて、全力でチームを優勝へ導きたい。