「小学生の肘で何が起きているのか」 肘手術の権威がオンラインセミナー実施

約20人の受講者はそれぞれの疑問を古島医師に直接質問「有意義な時間」

 今回のセミナーでは、子どもの体の成長に関する資料を受講者に事前配布し、さらに野球肘の典型例とも言える離断性骨軟骨炎(OCD)について、写真や動画を使いながら実際の症例を基に分かりやすく講義。OCDと診断された子どもの肘の中は実際にどれほど酷い状況になっているのかを伝えた。その上で、「OCDは早期発見がカギ。休みを取りながら治療を続ければ、肘は健康な状態に戻ります。そのためにも、指導者や保護者の皆さんは成長期の子どもの体について理解を深め、痛みや疲れを訴えるなど子どもたちが発するSOSを見逃さないようにしてください」と訴えた。

 その後、受講者はそれぞれが持つ疑問を解決するべく、一人ひとりが古島医師に直接質問。「故障を早期発見できる方法はありますか?」「今まで見てきた中で『この人の投げ方を参考にするといい』という投手はいますか?」「故障を予防するストレッチがあれば教えてください」など数多くの質問が活発に飛び交い、専門家からの適切なアドバイスに受講者は大きく満足した様子だった。

 セミナーは当初の予定を超えて“延長戦”に突入するほどの盛り上がりで、あっという間の約2時間となった。北海道から四国まで幅広い地域から集まった受講者と、より近い距離感で交流した古島医師は「指導現場におられる皆さんのリアルな声を直接聞ける貴重な機会となり、とても楽しませていただきました」と充実した時間を過ごした様子。一方、受講者も「日頃、疑問に思っていたことが解消されました。とても有意義な時間が過ごせました」と喜びの声を寄せた。

 古島医師によるオンラインセミナーは今後も継続して開催され、新たなカリキュラムも随時追加していく予定となっている。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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