鷹の助っ人左腕ムーアが“省エネ”2勝目 好投を支える捕手への厚い信頼感

女房役の甲斐、高谷に「リードを信頼してやっていく」と厚い信頼関係を築く

 工藤公康監督は「研究熱心だし、野球のことをいろいろと考えてやっている。いい1週間の過ごし方をしてくれていると思います」と、ムーアの“学ぶ姿勢”に太鼓判を押す。ムーア自身も「自分としても学ぶことは多い」と、登板するたびに日本の野球の中に新しい発見をし、それを吸収しようと努めている。

「今日の試合にしても2アウト・ランナーなしから源田がセーフティーバントをしてきたことは、自分の中で予想もしてなかった。こういうバントをしてくるということを、今後はしっかり頭に入れながらやっていきたい。(日本の野球は)今までやってきた野球とは違うけど、1つ1つ学びながらアジャストしていきたい」とムーア。

 来日初勝利を挙げた際にも「日本の野球を理解しているのは甲斐。だから彼のリードを信頼して投げた」と、バッテリーを組んだ甲斐に感謝。この日もお立ち台で甲斐への感謝を述べるとともに、その後の会見でも「自分には心強いキャッチャーがいる。甲斐にしても高谷にしても信頼できるキャッチャーなので、この2人のリードを信頼しながらやっていきたい」と、捕手陣への厚い信頼を口にする。

 前日は雨中の5時間38分の長丁場。一夜明けてチームは仙台から本拠地福岡に移動しての試合となったが、ムーアの小気味いい投球もあって約2時間半で勝利を収めた。「みんな疲れていたと思うので、自分でできる限りのことをしたまで。(西武の先発)ニールもいいピッチングをしていたから、そのおかげもあると思うけどね」と、投げ合った相手の投球を称えることも忘れなかったムーア。心優しい頼れる助っ人が、この先も白星を積み重ねる。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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